母乳が出ない娘に対して、実母からのアドバイスは…。
母乳育児を推奨する産院で出産したCさんは、産後思うように母乳が出ないことで悩んでいました。ミルクを足しても赤ちゃんの体重がなかなか増えず、退院後も母乳外来へ通って指導を受けなくてはいけなかったそう。
そんなCさんの必死な姿を見て、実母が発したのは、『母乳が少ないなんて、私はそんなことで悩んだことなかったのになあ。』という一言。あまりにもデリカシーのない発言というだけでもびっくりするのに、そのあとは専門的な知識もないのに、Cさんに向かって、『こうしたら出るんじゃない?』と自分の経験や憶測だけで、あれやこれやと、やることなすことに口を出してきます。
産後の疲れが取れない中ということもあり、実母の心無い言葉と、いい加減なアドバイスは、Cさんの心身をかなり参らせてしまいました。
「今にして思えば、お母さんの言葉なんて、適当に聞き流していればよかったけれど、産後の寝不足や情緒不安定など、心身の弱り切った余裕のない状態だったからですかね。どんどんイライラが蓄積していった気がします。母と顔を合わせたくなくて、自宅に戻るまで、自分の部屋にこもりがちになっていました。」と話すCさん。実母と元のように仲良くなるまでには、少々時間がかかったといいます。
おわりに
親にとって、子どもはいつまでも「まだまだ」という存在であり、ついつい、口出しをしたくなるものなのかもしれません。でも、やはり、親は親。子どもは子ども。別人格です。ましてや、結婚して別の家庭に入れば、子世帯なりの考えやルールもあるでしょう。アドバイスは、求められた時だけにしておくほうが、よいのかもしれません。
中川 雅美