どのくらいの人が年金分割制度を利用している?

厚生労働省の資料によると、2018年度に分割された納付記録の件数は2万9,000件で、前年度よりも3000件増加しています。もっとも利用の多い年代は45~49歳です。

年金分割を利用すると、もらえる年金額はどう変わるのでしょうか。2018年度における分割改定前後の平均年金月額を以下でご紹介します。

第1号改定者(主に夫)

  • 改定前の年金月額・・・14万3,208円
  • 改定後の年金月額・・・11万2,272円

第2号改定者(主に妻)

  • 改定前の年金月額・・・5万1,436円
  • 改定後の年金月額・・・8万2,701円

(厚生労働省の資料をもとに編集部作成)

いずれも変動額は約3万円となっています。離婚時に年金分割を要求しても、相手と同額の年金がもらえるわけではありません。

※注意:平均年金月額は、基礎年金が裁定されている場合は基礎年金月額を含みます。離婚分割かつ3号分割を行った場合には、3号分割に係る改定額を含みます。

離婚しなければ世帯の年金月額は約19万5,000円で、年額に換算すると約234万円です。一方、離婚後の年額は約135万円(第1号改定者)および約99万円(第2号改定者)となります。年金を分ける側も受ける側も、ほかに収入がない場合は非常に厳しい経済状態になることが予想されます。