まとめにかえて

さいごに、この制度の利用にあたり、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。文部科学省のパンフレットによると、「修業年限で卒業できないことが確定した場合」「修得単位数が標準の5割以下の場合」「出席率が5割以下など学修意欲が著しく低いと大学等が判断した場合」などは、すぐに支援打ち切りの対象となります(やむを得ない事情がある場合などを除く)。

継続して支援を受けるためには、学ぶ意欲がとても大切になってくる、という点は、ぜひ頭に入れておきましょうね。「自分は対象かな?」と思った場合は、申し込み開始前、早めにリサーチされることをおすすめします。

また、この制度の対象外だった、という場合に「貸与型奨学金」「教育ローン」などの利用を検討するご家庭も多いかもしれません。いずれも“借金”であることを理解し、返済計画を親子で話し合う場などを設けることをおすすめします。そこで身についたマネーリテラシーは、近い将来社会人デビューしたときに、大いに役に立つはずです。

【参考】
教育費負担の実態調査結果(令和元年度)」日本政策金融公庫
「高等教育の修学支援新制度」  文部科学省
高等教育の修学支援制度について」文部科学省
高校生のみなさんへ 学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度(授業料等減免と給付型奨学金)」文部科学省
『奨学金』と『教育ローン』、どう違う?」LIMO
大卒イコール正規雇用」ではない現実。奨学金「無理なく返せる?」「教育ローンとの違いは?LIMO
「子ども教育費、大学卒業までに1000万、みんな普通に払うの?」LIMO

池上 翠