家庭でできるマネー教育の実践例

以上をふまえ、家庭で取り組みやすそうな「お金」に関するしつけについて、具体例をまじえながらみていきましょう。

3~4歳

「モノを買ったら、自分のお金が減る」ことを理解するのは、金銭感覚を芽生えさせる第一歩。遊びや生活の中でお買い物の仕方を理解している子は多いですが、お金が「減る」ということ自体にピンと来ない子が多いでしょう。この感覚を理解させるために、現金を使ってモノを買う場面をみせる、大人といっしょにお店での買い物経験を積んでいくという方法などは、楽しみながら取り組めるのではないでしょうか。

4~5歳

おこづかい制を導入してみてもよいころです。小学生のような1カ月スパンだとまだ長い可能性もあるので、週単位で渡すのもアリかも。その際、あえて100円玉で渡さず、10円玉を10枚渡してみる方法も。お金が減る様子が「見える化」されるので、計画的にお金を使う意識に繋がることが期待されます。

小学生

小学生になったらぜひおススメしたいのが「おこづかい帳の習慣」と「金融機関の口座開設」です。そろそろ1カ月単位でおこづかいをもらっている子も多いでしょう。毎月の収支をおこづかい帳で把握し、お年玉やお祝いなどの臨時収入は通帳で管理。幼児の時期よりワンステップ上の方法で「お金の見える化」をしていくことで、お金に対する意識が高まります。中高生になりさらに大きな金額を管理する際に、とても役立つ方法だと考えられます。

中学生・高校生

行動範囲が広がる時期。特に電車通学を始めた場合などは、不測の事態に備えて持たせるお金が増えた、という家庭も多いでしょう。毎月の収支はスマートフォンのアプリなどを活用して記録させるというのもいいですね。また、毎月のおこづかいの金額を少し多めに設定して、そこから携帯電話の利用料金を捻出させている、という家庭も。お金の出所は変りませんが、自分の必要経費を「見える化」したことで、使い過ぎやムダな課金をすることが減ったとのこと。