筆者も生保系からオンライン証券系の運営管理機関に変更手続きをしているのですが、正直もう面倒くさいので変更しなくてもいいかな、と思っています。

改善すべき点 その3:企業型DCの拡大

企業型DCの規約数は6435件(2020年3月末)ですが、日本の企業数は約360万社(2016年)になります。DCを提供している企業数の割合はわずか0.18%でしかありません。

一方、DC加入者数は720万人程度。日本の全従業員数の約4679万人(2016年)に対し15%程度が加入していることになります。つまり、加入者のほとんどは大企業かそれに準ずる社員を多数雇用している企業に属しているということです。

なぜ企業型DCが広まらないのかには、コストの問題があります。以前、某金融機関のDC拡販担当者に聞いたところでは、企業型DC導入のブレークイーブン社員数は約100人。それ以下だと運営管理機関のコスト割れになるとのことです。要するに、分厚い手数料を取れないDCは大企業としかやれない、というのが本音です。

言い換えると、企業型DCであれ企業年金であれ、私的年金を提供している企業はほとんどないということです。

おわりに

最後に、DCでもiDeCoでも確定拠出年金に加入して、掛け金で積み立てていく際の注意点です。

  1. 制度の内容、運営管理機関の商品ラインアップとサービス内容は、自分でしっかり勉強しましょう。会社は教えてくれません。
  2. DC/iDeCoの中で預貯金に運用してはいけません。手数料分マイナスリターンになります(拠出金としての節税効果は除く)。
  3. 積み立て投資はなるべく若い頃から始めてください。資産形成には時間が必要です

【参考資料】
2019年版 中小企業白書」(中小企業庁 編)
確定拠出年金の統計」(企業年金連合会)

太田 創(一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事)