中国全人代、GDP成長率目標の発表は見送りも、景気対策に重点 <HSBC投信レポート>

開催が延期されていた中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)において、およそ20年間で初めてGDP成長率目標の設定が見送られた一方、新型コロナウイルスのパンデミックによって打撃を受けた経済の再建に向けて積極的な財政出動が公約された。

雇用と経済社会の安定に重点

2020年の経済成長率の目標設定の見送りは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって受けたマクロ経済の打撃の大きさ、世界経済の見通しや米中関係の将来を巡る外部環境の強い不透明感を物語っている。経済社会の安定性を確保するための政策支援が一段と重要になっている。経済成長率目標を設定しなかったことで、むしろ対象を絞った政策アプローチが可能となったと評価することもできるだろう。

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今年は、雇用の確保が最優先課題となっており、政府は都市部で新規に900万人の雇用を創出し、失業率を約6%に保つことを公約した(2019年の新規雇用者数は1,100万人、失業率は5.5%)。

年初からの4ヶ月で、都市部の新規雇用者数は前年比22.9%減少したが、(他省からの)出稼ぎ労働者数は2019年4月の水準の90%まで回復した。上半期の失業の大部分はサービス部門が占めているが、製造業も輸出の低迷、工場の自動化の加速、サプライチェーンのシフトなどによる雇用減のリスクに直面している。今年下半期には、景気の持続的回復が、職を失った労働力の大部分を吸収すると思われるが、それでも労働市場の下押し圧力は残るだろう。

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