懐かしい姿を見せていた黒門市場
今回、黒門市場を訪れて感じたのは、昔に戻ったようだということ。インバウンド景気以前の黒門市場と比べると、人の数は減少している印象はあるものの、人通りが絶えているわけではありません。
料理店の職人が鮮魚店で買い物をしていたり、隣近所の店員さんたちが集まって談笑している姿など、昔ながらの黒門市場の光景がそこにはありました。
高齢化が進む中、黒門市場もインバウンド景気前の状態に100%戻ることは難しいかもしれません。それでも、鮮魚店の多さという特色を持つ、大阪を代表する商店街として続いていくのではないかと感じました。
おわりに
関西圏では、京都の錦市場と並んで外国人旅行者に人気の「食の観光スポット」になっていた黒門市場。しかし元からの観光地ではなかったために、インバウンド需要が剥落しても以前の鮮魚店中心の商店街として、今後も根強く一定の存在感を発揮するのではないでしょうか。
アフターコロナやウィズコロナの社会がどう変わっていくのか、まだ誰にも想像できません。一時期は大阪のインバウンド消費の象徴ともいわれた黒門市場が今後どのような姿を見せることになるのか、その行方に注目したいと思います。
【参考資料】2020年4月度 高島屋営業報告
石井 僚一