つわりは怠けの証といわれ
Mさんのお母さんは姑と同居をしていたいわゆる「長男の嫁」として長年生活してきた人でした。数年前、祖母が亡くなるまでの間祖母と父の顔色をうかがいながら生活していたその苦労はMさんも理解しており、普段から祖母に対する愚痴は理解しているつもりだったといいます。しかし、他界後はそんな話も減り、母の嫁としての話はあまり耳にしなくなっていたタイミングで「つわりは姑勤めをしていない怠慢の現れ」といわれ、Mさんは返す言葉が見つからなかったそう。
「確かに私は次男の嫁で、夫の実家も遠方なので義母と会うのは年に数回だけです。母が苦労していたのに比べれば確かに姑に嫌味を言われたり顔色をうかがった経験はほとんどないといえます。だからといって、その話を持ち出し『あの緊張感がないからつわりなんてものが出る』といわれるのは全く科学的根拠のない話だし、しかも年齢のことまで言われるなんて。普段は時代の違いやライフスタイルの変化に理解があるようなことを口にしていた母だけに、そんな偏見たっぷりなことを考えていたのかと思うとガッカリして、反論する気も起きず電話を切ってしまいました」