シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の、2020年4月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年5月12日に更新された鳥貴族の2020年4月既存店売上高は、対前年同月比3.9%で大幅なマイナス成長。内訳は客数3.8%、客単価102.5%と、新型コロナ問題により4月4日から直営全店で臨時休業した結果、非常に厳しい数字になっています。

また全店売上高も3.8%で、既存店・全店ともにほとんど営業ができない1カ月となりました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は7月決算)。

既存店売上高は今期9カ月が経過していますが、プラス成長4カ月・マイナス成長5カ月と、2月まではプラス成長月が上回っていました。3月は対前年同月比83.9%と悪いながらも何とかしのいだ形ですが、4月は休業のため3.9%と飛び抜けて悪い数字になっています。

一方で全店売上高は成長月が2カ月に留まる中で、新型コロナの直撃をを受けることになりました。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は、昨年3月11日に1,478円の安値を付けた後に上昇が継続し、2020年2月には2,698円の高値に到達しました。しかし反落する中で2月後半からの株式市場の急落により下落に勢いが付き、4月3日には1,190円の安値に到達。その後リバウンドして、直近は1,700円台での取引がなされています。

4月は臨時休業により、ほとんど店舗の営業ができない状態でした。外出自粛の緩和が見込まれる今後、5月の店舗売上高の回復力が注目されます。

鳥貴族の過去1年の株価推移

参考資料:月次報告(2020年4月度)

LIMO編集部