Sさんもしかり。「じゃあ、もうお付き合いを控えてみたらどうでしょう?」と筆者が提案しても、「いや、でも性格はいい人だから…」とセレブママと距離をおくつもりはない様子。きっとSさんは、劣等感にさいなまれるとわかっていつつも、彼女たちのことが気になって仕方ないのでしょう。

しかし、Sさんが言う「なんの苦労もない」セレブママも、もしかしたら人に言えない悩みや苦しみを抱えているかもしれません。それは誰にもわからないもの。仮に彼女たちが悩みを打ち明けたとしても、“隣の芝生が青く見えている”Sさんは、「でも裕福な暮らしができているからいいでしょう?」と答えるかもしれませんね。

Sさんが別の友人にセレブママの話をすると、その友人は「うちの園にも似た感じのセレブな人がいるけれど、私とは世界が違いすぎるから、何とも思わないよ」と言ったのだそう。「裕福であること」がすべてではないと感じている人にとっては、その人がセレブかどうかなんて、まったく興味のないことなのです。

もちろんSさんもそのことは重々承知の上。しかし、どうしても「あの人たちはいいなぁ、うらやましいなぁ」という気持ちを拭い去ることができないのだ、と嘆きます。