息子が消えた!?

近所の公園まで徒歩で10分ほど。普段ならジョギングやウォーキングをする人が多い公園ですが、緊急事態宣言のためか、人もまばらだったようです。すでに公園に来ていた親子を避けるために、ひとまずベンチで休むことにしました。退屈を持て余したT夫さんは、自販機でコーヒーでも買おうとAくんに声をかけたそうです。

「携帯電話を渡すから、これで動画でも見ていて。ほかの子供と遊ばずに、ここで待っているように。」そういって、T夫さんは自身の携帯電話を渡し、公園外にある自販機まで歩いて買いに行ったのだそう。携帯電話さえ渡しておけば、Aくんはじっと待つことができると、油断していたのです。そうして、15分ほどその場を離れたT夫さん。一服すませ公園のベンチへ戻ると、そこにAくんがいないことに気づきました。周囲を見渡しても、遊具を見に行ってもいない…。周辺を探してもAくんを見つけることができなかったといいます。

子供が迷子になった!と気づいても、携帯電話はAくんに渡していたため、慌てて自宅に戻ったそうです。しかし、Aくんはおろか妻も自宅にいませんでした。固定電話から妻の携帯へ電話をかけると、すぐに電話はつながったといいます。電話越しでも伝わる、怒りに震えた妻の声で「今すぐ交番にきて」といわれたのでした。