政府は緊急事態宣言を5月31日まで延長しましたが、状況次第ではそれ以前に解除されることもありそうです。いずれにしても、実体経済と乖離(かいり)して、期待感から買われる銘柄も出てきそうです。投資家の心理を見極めながら、チャンスを捉えたいところです。

2万円が下値サポートになっての戻りに期待

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。先週は大型連休のため、2日しか営業日がありませんでした。7日は窓をあけて下落して寄り付きましたがその後は陽線引け。8日にはさらに窓をあけて上昇し高値引けとなりました。

今後の展開はどうなるでしょうか。先月から、5日移動平均線を挟んで小刻みな動きが続いています。

チャートの形は悪くありません。4月上旬に5日移動平均線が25日移動平均線を下から上に抜けるゴールデンクロスが形成されました。その後いったん5日線が25日線に近づく動きもありましたが、先々週あたりから扇型に広がってきています。これは上昇トレンドの形です。

まだ75日線は下向きですが、今週、来週あたりで5日線、25日線が75日線に近づき、ゴールデンクロスが形成されそうです。

ポイントとしてはやはり、2万円をキープできるかどうか。さらにこのままのペースで進展すれば、20,500円付近で75日線を回復することになりそうです。そうなれば目線を上に持って積極的に買っていけるのではないでしょうか。

逆に、今週、2万円を下回るようであればしばらくもみ合いになる可能性もあります。ただし、25日線(19,300円付近)、心理的節目となる19,000円、直近の押し安値である4月22日の安値(18,858円)あたりにはサポートがありますので、押し目買いの好機と考えたいところです。

下原 一晃