しかし、Aさんもテレワークになり、姑もこのご時世では短時間の散歩に出ることしかできず、友達とお茶や食事をする機会は作れません。電話で友達と長話しをしていますが、姑の誰か話したい欲求は止まらず、顔を合わせればAさんに様々な話をしてきます。

1日中テレビをつけっぱなしにして「情報収集」をしている姑は、不安で悲観的な話ばかりします。こんな時に話の腰を折っていさかいを起こしてもしょうがないのでAさんは「そうねそうね」と話を聞いているふりをして聞き流していると、姑は延々としゃべり続けます。

姑の情報源は、テレビのワイドショーやニュース、友達との電話で、不安を増幅させています。過去の感染症の歴史を知ることでどんな経過をたどるのか?研究者はどのように言っているのか?などの情報を得れば、多少なりとも見通しがつくはずです。無知が怖さを増幅させているということを、彼女は知る由もありません。