手放すべきでない大事な人たち
その一方で、コロナ禍は手放すべきでない大事な人たちも可視化してくれました。怒り、攻撃の代わりに温かい言葉や支援の手を差し伸べる人たちです。
4月21日、台湾は日本に200万枚のマスクを送ってくれました。今回だけでなく、台湾は東日本大震災の時にも米国に次いで、2番目に多い規模の経済的支援をしてくれています。台湾の規模は決して大国ではなく、またコロナ禍では日本と同じ被害者同士にも関わらず、熱い支援と応援のエールを送り続けてくれています。
台湾はこのコロナ禍では感染拡大防止にうまく対処していると言える国ではあるものの、厄災は自国をも蝕んでいるのは日本と同じ状況で、自国にマスクが潤沢にあるわけではありません。それにも関わらず、温かい支援を送ってくれる台湾は「今後もずっと大事にするべき隣人」ということが見える化しています。
読者や顧客の中にもいます。ビジネス記事を書いたり、自社の商品・サービスを提供すると「応援しています!」「コロナ禍に負けず、頑張ってください!」といってくれる人もいるのです。自分たちもCOVID-19の感染拡大リスクがあり、不安と戦っている状況でしょう。それでも他者を気遣う温かい気持ちの持ち主は、これからもずっと大事にするべきだと思わされます。
コロナ禍は一刻も早く克服すべき、人類の共通の敵です。しかし、その意外な副産物として「大事にするべき人」と「関わりたくない人」を見える化したと感じます。
【参考】
『台湾から日本にマスク200万枚 台北市民が語る新型コロナと「日本加油」』J-CASTトレンド
高級フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」代表 黒坂 岳央