これまで筆者が言葉でいくら「こんなに可愛い時期は今しかないんだよ」と説明しても「わかってるけど、仕事も大事だから」の一点張りだった夫に、このような変化が起きたのは我が家ではとても大きな出来事でした。

子どもがどんどん父親のことを好きになった

また、仕事部屋にこもって仕事をしているとはいえ、家にずっと夫がいることで子どもにも大きな変化がありました。これまでは家の中で夫を見てもほぼ反応なし、泣いているときに夫が抱っこしようものなら余計にギャン泣きしていた子どもが、どんどん父親大好きになってきたのです。

これまでは夫と筆者が目の前にいると100%筆者のほうに駆け寄ってきた子どもが、最近では見事に半々くらいの割合に。夫に笑顔を向けることも増えてきました。あまりにも夫への接し方が変わった子どもを見ると、きっとこれまでは夫のことを父親ではなく、たまに家にいる同居人くらいにしか思っていなかったのだろうとしみじみ感じてしまいます。

コロナの感染状況が落ち着いたら、夫はこれまで通りの激務に戻るでしょう。しかし、今こうして在宅勤務をしていることで、今まで感じていたモヤモヤが少し解消され、今まで当然だと思っていた家庭内の常識が崩される事態に遭遇しています。

夫婦がお互いにこれまでの相手の状況を理解できただけでも、まだまだ続くコロナ禍を乗り切るだけでなく今後何十年も続くであろう家庭生活を送る上ではとても大きな変化でした。

そして今の大変なコロナ禍において、少しでも好転した出来事を見つけることで、イライラや不安に駆られず平穏な家庭生活をなんとか送られていることにも気付きました。ニュースを見れば暗いことばかりですが、せめて家の中や身近な生活の範囲で少しでもポジティブなことを見つけてこの危機を乗り切る流れになってほしいと思います。

富士 みやこ