何かと暗い話題ばかり注目されている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。感染拡大防止のための休業や小中高校一斉休校、また在宅勤務に切り替わったことでも、収入激減や子どもの勉強面への心配、夫婦仲の悪化など数えきれないほどのネガティブな情報が飛び交っています。
4月初めから夫婦ともに在宅勤務になった筆者宅。子どもの保育園も登園自粛させるなど、これまでと違う生活スタイルになって大変なことはたくさんあります。しかし、こんな辛い状況だからこそ夫婦でいかに前向きに乗り越えていくかにトライ中。夫婦ともに在宅勤務になってから1カ月間経過した現段階で発見した、ポジティブな変化についてお伝えします。
夫は家事育児をしなかったのではなく、できなかったことを知った
筆者の夫はこれまで、毎日通勤に1時間以上をかけて会社に出勤し、平日は朝早くから夜遅くまで働くいわゆる激務でした。抱えている案件によっては土日に仕事が入ったり、家で何かしらの作業をすることもしばしば。そのため1歳8カ月の子どもを平日はもちろん筆者がワンオペで育児をし、土日にはたまに夫が手伝ってくれるようなスタイルでした。
今回のコロナ禍で在宅勤務に切り替わり、家で仕事をしている夫は「出勤しなくてもできる仕事がこんなにあった」「電車に乗らない生活ってこんなにイライラしないんだね」と口にするようになりました。そして、驚くことにこれまで見たことがないほど自主的に家事育児に取り組んでいます。
始業前は毎朝のようにシンク内に食器が残っていたら洗ってくれ、仕事が終わるとこちらから頼まなくてもお風呂掃除を済ませて子どもと一緒にお風呂へ。昼食や夕食も、週の半分くらいは率先して準備してくれるようになりました。会社に行くために毎日往復2時間、1週間に10時間も電車に乗っていた時間を、可能な限り家事育児に充ててくれたのです。