『恋のツキ』
全12話、各話24分という一気観しやすい、徳永えりさん主演のドラマ『恋のツキ』。
『愛の不時着』が王道のロマンスたっぷりのラブストーリーだとすれば、こちらは人間のこじれた部分に焦点を当て、そのまま突き進んでいくストーリーです。
徳永さん演じる31歳フリーターのワコは、バイト先であるミニシアターに訪れた超タイプな高校生を見つけ、なんとか接点を持とうとしているうちに距離が近づいて、ふたりの関係が複雑化していきます。
ワコは同棲する恋人と結婚や出産といったことを考えながらも、高校生との関係にのめり込み、その時々の気持ちや欲に素直に生きていく姿が描かれています。恋愛に限らず人間関係や仕事、お金、将来といった日々直面する事柄や感情に対して「現実はそうはいかないんだよなぁ」と思う人にこそ、このドラマの世界に浸って、楽しんでほしい作品です。
当時19歳だった俳優の神尾楓珠さんが、潔く、また欲深く演じた、主人公ワコの”超タイプな高校生”も見どころです。
今の状況を考えると、同じ空間で誰かと観ることは叶わなくても、一緒に観ようねと言って観終わったあとでじっくり話し込んでみる、そんな日があっても良いかもしれません。同じ作品を観て、どんな部分に共感したか、あるいは共感できなかったか、細かい動作や言動について誰かと感想を言い合いたくなるドラマでしょう。