昔は「男が外で働き女は家を守る」という考えが主流でしたが、最近は夫婦共働きの家庭が多数派になっています。夫婦共働きだと単純に収入が増えるので、世帯収入が1,000万円を超す夫婦も珍しくありません。

このような二馬力の家庭だと、生活に余裕があるに違いないと考えがちですが、どうやら必ずしもそうではないようです。そこで今回は、共働き夫婦だからこそ陥りやすい家計のリスクについて、説明していきたいと思います。

夫婦共働き世帯の割合は年々増えている

総務省統計局が5年ごとに行っている国勢調査のデータによると、夫婦共働き世帯の割合はデータの収集を始めた昭和55年(1980年)から調査を重ねるごとにゆるやかに上昇し、平成27年(2015年)の調査では全体の64.4%が夫婦共働き世帯。つまり、ほぼ3組に2組の夫婦は共働き世帯ということになります。

共働き世帯が増えている理由としては、「不景気で平均年収が減少した」「女性の社会進出が進んだ」というように、ネガティブな理由もポジティブな理由も考えられます。

また、現在はたまたま専業主婦(主夫)世帯であったとしても、今後の景気動向や雇用状況次第によっては共働き世帯になったり、その逆のパターンも起こり得るでしょう。

このように、夫婦共働きがより一般的になった現在においては、どのように個々の稼ぎと家計とのバランスを取っていくかが多くの夫婦にとって共通の課題となっていると言えます。