「自分が昇格してお給料が夫を上回ったときに、ふと『なぜ私はこの人に尽くしているんだっけ』と思ったのが搾取に気付いたきっかけ。『よき妻であれ、よき妻とは旦那に尽くす妻のことだ』と暗示をかけられていたと気づいて心底ぞっとした。もし気づかなかったら、そのまま奴隷のような生活を送っていたんだなって…」と話していました。
生徒を盾に取った”やりがい搾取”も
「上司や会社から、文字通りやりがい搾取を受けている」と語るのは、塾の講師として働くCさんです。
「生徒の子たちのためとか、子どもたちの将来がかかっているとか言われると、こちらとしては反論しにくい。子どもたちの将来がかかっているのは確かだし、子どもたちが『先生』に期待してくれているのもわかる。そうなるともう何も言えなくなってしまう」とため息をつきます。
「塾講師は、アルバイトだと授業のコマ数だけお給料が出るとかで、大学生アルバイトが大変そうにしていてかわいそうなので、彼らの仕事を肩代わりすることも多い」のだそう。
「でも、残業は深夜にまで及ぶし、夏期講習の期間は朝から授業があるから朝も早くて、耐え切れず塾長に『給料が少ないのでこれ以上続けるのは無理です』と言ったら『じゃあ今来てくれている子たちの授業料をもっと高くするっていうの?』って言われてしまい…。進学のために親に塾に行かせてくれと頼み込んできている子がいるのを私が知っているのを踏まえてそう言ってきたんだと思う。本当に悔しい」と話してくれました。