とある会社に勤務する中堅社員の主人公。今年は全国的に感染症が流行。感染拡大防止を目的として、各種イベントなどの自粛が続く中、主人公が所属する部署では、係長主催のバーベキュー大会が来週に迫っていました。

流行中の感染症の感染経路は、はっきりと特定されてはいないものの、飛沫感染や接触感染が疑わしいとされていることから、できれば今回は開催を見合わせてほしいと考えた部下たち。そこで、主人公が代表して、係長にバーベキュー大会の中止を提案しました。すると係長からは、「そんなん、気をつけてれば平気だろ。せっかく親睦を深めるためのイベントなんだ。マスクでも何でも対策して参加しろよ。」との返事。どうやら実施をする気満々のようです。

よくよく考えれば、係長が感染症対策への意識が薄いのは前々から(14話参照)。今回も部下全員がマスク着用で業務を行っているというのに、係長は持ってないのか手に入らないのか、あいかわらずマスクなし。別の対策をしているという気配もありません。「あんたは、いつもノーガードじゃん…。」と心の中でつぶやく主人公。そこで、いつものごとく脳内で妄想スイッチが入ります。

バーベキュー大会の会場。ラフな私服姿で集合したの係長の周囲には、防護服(?)と思しき完全防備のメンバーがわらわらと集まってきます。「なんだ君たちは!」と驚く係長に対し、「完全防備で来ました。食べ物から感染するといけないので。あ、あと僕たちは自分で持ち込んだものを食べますから、係長は網で焼いた肉を、存分に味わってください。」と伝える、完全防備の主人公。後ろでは、同じ格好をした新人女子が、大きく頷きます。

そして、ついに始まったバーベキュー大会。中央には、ひたすら肉を焼いては口に運ぶ係長。それを取り囲むように、完全防備のメンバー。…はたから見ると、ちょっと異様な光景です。

「うーん、怪しい団体と間違われそうだな…。」(妄想終了)