シノフォビアに日本人も巻き込まれる可能性

特に中国人に対しては「シノフォビア(Sinophobia)―中国嫌い」という言葉があるほど中国人に対する嫌悪は長い歴史があります。

遡れば1882年、アメリカ人の雇用を守るため中国人排斥法が制定され、労働目的の中国人の入国を10年間禁止したことから始まっています(その後更新されましたが、廃止されました)。

それ以来、色々な面で中国への偏見やネガティブなイメージは続いています。約7年前のSARSや雑多なチャイナタウンの環境からも、特に衛生面での悪評は根深く、今回のCOVID-19では、「またか!」という意見が多数上がっています。

シノフォビアはアメリカだけではなく世界的な現象です。確かに、日本も昔から中国に対するイメージはあまり良いものではありません。特に近年は観光客のマナーの悪さにはうんざりしている人も多く、前回のSARSや今回のCOVID-19でも中国の衛生面への批判も増えています。

ただ海外では、一目見ただけでは中国人や日本人、韓国人の違いなど分かるはずもなく、「アジア人」という括りでしかありませんから、日本人もヘイトクライムや差別に巻き込まれる可能性があるということで、注意が必要です。