そのため、シッターや保育士に預ける際に多少泣かれてしまっても、「やっぱりこの子は私が1人で面倒を見なければ...」という罪悪感から、預けることを断念してしまう必要はありません。

むしろ、子どもが慣れるまで、相性の良いシッターや環境の良い保育園を見つけることができるよう、根気強く探すことが重要だと言えるでしょう。

まとめにかえて

「子どもが一緒にいて安心できる対象は母親だけだ」という母親神話は科学的に見ると根拠は弱く、母親以外にも「一緒にいて安心できる大人」を作ることができるということを見てきました。

母親は「子どもがどんな時に機嫌が良くて体調がいいか」をよく観察し、その時々に適した環境を整える必要こそありますが、必ずしも自分が全部背負う必要はありません。これは父親にも同じことが言えます。

育児の負担は全てママが負わないといけないと思わなくて大丈夫。たまには夫やシッターさんに預けて、マッサージに行ったり、大人だけでランチしたり、適度な息抜きをするのもいでしょう。決して過度な無理はしないでくださいね!

【参考文献】
Effects of a Foster Parent Training Program on Young Children’s Attachment Behaviors: Preliminary Evidence from a Randomized Clinical Trial(Dozier et al.2001)」(Dozier M.他、NCBI)
Security of children's relationships with nonparental care providers: a meta-analysis(Ahnert et al.,2006)」(Ahnert L.他、NCBI)

泉 彩