2020年2月4日に行われた、株式会社カプコン2020年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社カプコン 取締役専務執行役員/最高財務責任者(CFO) 野村謙吉 氏

第3四半期 決算ハイライト(連結業績①)

野村:本日、午前中の取締役会で2019年度第3四半期の決算につきまして、決議をなしたので発表いたします。お手元の決算短信に沿ってご説明をさせていただきます。

まず経営成績です。この第3四半期累計での売上高は529億800万円、前年同期対比で13.6パーセントの減収となりました。一方、営業利益は184億4,800万円ということで、37.1パーセントの増益、経常利益につきましては187億200万円で38.1パーセントの増益、四半期純利益は130億6,500万円で42.3パーセントの増益ということになりました。この結果、1株当たりの四半期純利益は122円39銭になっております。

第3四半期 決算ハイライト(財務状況)

財政状況です。この第3四半期末の総資産が1,298億7,400万円で、前年3月期の期末に対しまして64億6,700万円の増加です。一方、純資産は973億6,900万ということで、こちらは86億2,000万円の増加となっています。

この結果、自己資本比率は75パーセントとなりました。配当の状況につきましては、これまでご説明・発表している水準と変更ありません。

2020年3月期 連結業績予想修正

2020年3月期通期の決算、業績予想でございますが、これは、本日の取締役会の決議を経て修正させていただいております。今回は、売上高を800億円としました。修正前は850億円でした。

一方、営業利益は修正前200億円に対して220億円、経常利益は195億円の修正前に対して220億円、当期純利益は140億円に対して修正後は155億円、この結果、1株当たりの当期純利益は145円20銭を予想するということに修正します。

第3四半期 決算ハイライト(連結業績②)

これが今回の決算の概要です。全般に申し上げて、主力のデジタルコンテンツ事業が引き続いて好調に推移しています。前年同期と比べ、デジタルコンテンツだけで見ますと、前年の約478億円に対して当期は約406億円ということで約73億円の減収となりましたが、営業利益は約46億円の増加となっております。

デジタルコンテンツ事業 実績(3)

当期は、すでに発表しておりますように2019年9月に『モンスターハンターワールド:アイスボーン』の大型エキスパンションキットである『アイスボーン』を発売しまして、これが直近のところまでで450万本を超えるという状況になって牽引していますが、やはりここ1~2年で確実に収益を形成しています。

デジタルコンテンツ事業 実績(2)

前年以前に発売したリピートタイトルが堅調に推移しているということです。すべての新作・リピートを合わせた販売本数は、この9ヶ月間で約1,650万本となり、前年は1,660万本だったため、ほぼ前年と同じラップできています。

本数はほぼ変わらないなかで、売上が減っているというのはリピートの比率、とくにデジタルの販売比率が伸長していることによります。昨年度に発売した『RE:2』『デビル メイ クライ』といったところも単価が比較的高止まりで推移をした、ということがあります。

それから、一昨年9月にアメリカで開発していたタイトルを中止したことも伴い損失を計上したというようなこともありましたが、今回は減価が大きく減少したということでございます。

アミューズメント施設事業 実績

それからもう1点はアミューズメント施設のゲームセンター事業です。こちらにおいても、期初は10月1日以降の消費税の影響も懸念しましたが、これまでは特段大きなマイナス影響を受けることなく堅調に推移しています。イベントや集客施策等が功を奏したということもありますが、消費税影響は懸念したほどではありません。

アミューズメント機器事業 実績

アミューズメント機器事業について、実は売上高は前年対比では26億円ほど減となっていますが、ライセンスビジネス、とくにライセンスアウトの案件があり、前年の赤字から黒字に転化したというのがセグメントの状況です。

この第3四半期の状況を受け、第4四半期についても1月に『モンスターハンターワールド:アイスボーン』のPC版を発売しまして、こちらも順調に日々売り上げを伸ばしており、それを受けて今回の業績全体を利益面に関して上方修正ということにさせていただきました。

決算の概要は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

記事提供: