目的を見失うと継続できなくなる

それぞれの特徴はありますが、夫婦が互いに納得しているのであれば、どのパターンでも良いでしょう。大事なのは、継続性と柔軟性です。

そもそも、家計管理の目的はなんでしょう?

それは、「理想の生活の実現」です。家計を把握し管理することで、適切な貯蓄計画を立て、教育費準備や住宅ローン返済、老後準備など、将来の経済的な目標を達成することで理想の生活が実現できます。

ありがちなのが、家計を管理することが目的となってしまい、何のために管理しているのか、何のために貯蓄しようとしているのかが不明確なケースです。これだと夫婦間で揉める要素が多くなり、継続ができなくなります。

また、一度管理する方法を決めても、収入や働き方など状況は変わるものです。その時々に合った方法に柔軟に変更していくのも、継続するための一つの要素です。一度決めた管理パターンに固執する必要もありません。

教育費や住宅購入など、夫婦で共通する経済的な目標を持ち、共通認識のもとで貯蓄計画を立てましょう。世帯における貯蓄目標が決まり、その貯蓄計画を実行・継続するための家計管理です。順序を間違えると、なかなかうまくいきません。

お金の話は、夫婦間ではなかなか冷静にできないもの。でも向き合わなくてはいけません。管理方法から話をするのではなく、「こんな家に住みたいよね~」とか「子どもにはこうなってほしいよね~」という話からスタートしてみてください。きっと夫婦に合った家計管理の方法が見つかります。

渡邊 裕介