筆者の父には、幼い孫が5人います。一年のうち、ほんの数日しか会えない孫たちと過ごしている間でも、ふとした瞬間にブチ切れる父…。子どもは予測不能な行動をするものですが、父はその予測不能な行動を受け入れることが苦手なようです。
そんな父親の姿を見て、ずっと忘れていた、もしくは無意識に閉ざしていた記憶が徐々に蘇ってきたのです。筆者も幼い頃、父からさまざまな虐待を受けていたことを…。
幼稚すぎる理由で孫に手をあげた父
筆者には、4歳と2歳の息子がいます。そして筆者の妹2人にもそれぞれ子どもがおり、両親にとっての孫は計5人。
筆者をはじめ、妹たちも実家から離れた場所に住んでいるため、両親が孫とふれあえる機会は長期休暇の帰省時のみ。そのため実家への帰省が決まったことを連絡すると、毎度、両親ともに大変喜んでくれます。
とにかく早く孫と会って一緒に遊ぶのを心待ちにしている母。子どもが好きなおもちゃを用意したり、遊びに行く計画を立てたりしてくれている父。そんな両親のもとに子どもを連れて帰るのを筆者も心から楽しみにしていました。
しかし、ある出来事をきっかけに、実家で過ごすことに恐怖を覚えるようになりました。
その出来事は、筆者の家族に加え、妹とその娘2人が同じタイミングで帰省したときのこと。同窓会に参加するため妹が不在の間、筆者が子ども4人と過ごしていました。
にぎやかで楽しい時間が流れていたのですが、ふと気づくと6歳になる妹の上の子が、父に腕をつかまれて無理やり玄関に引きずられて行くのが見えました。慌てて追いかけたその瞬間、怒号とともに父はいつもかわいがっている孫娘の頭に拳を振り落ろしたのです。