株式市場の振り返り-薄商いの中で反発するも、16,700円は維持できず

2016年6月7日(火)の東京株式市場は反発となりました。日経平均株価は前日比+0.6%の上昇、TOPIXも+0.6%の上昇で引けています。また、東証マザーズ総合指数も+1.0%の上昇となりました。

日経平均株価は、イエレンFRB議長の発言を受けて小安く始まった後、前場の早々に前日比▲44円安のマイナス転換となりました。しかし、後場になると、円高進行が一服したこと等から高値圏で推移し、一時は+121円高となり16,700円を回復する場面がありました。最後はやや売りに押されて、大引けは+95円高の16,675円で終わっています。

東証1部で上昇したのは1,152銘柄、値下がり642銘柄、変わらず162銘柄でした。東証1部の出来高は16億1,468万株、売買代金は1兆7,798億円(概算)となっています。様子見スタンスが強く、厳しい薄商いとなりました。

セクター動向と主要銘柄の動き-33業種中27業種が上昇、原油関連業種に買いが集まる

東証1部で上昇したのは27業種、下落したのは6業種でした。原油価格の再上昇を受けて、鉱業や石油・石炭等が大きく買われましたが、他のセクターに目立った動きはなかったようです。

個別銘柄では、ファナック(6954)やコマツ(6301)が上昇し、村田製作所(6981)、アルプス電気(6770)などの電子部品株が値を上げました。また、ピジョン(7956)が大きく値を飛ばしています。一方、値下がり銘柄の中では、スズキ(7269)やJT(2914)などが目立っています。

本日(6月8日)の注目点-週末のメジャーSQを控えて値動きが大きくなる可能性あり。

特に大きな政治経済のイベントは予定されていませんが、今週金曜日にメジャーSQ(特別算出指数値)を控えているため、上下に値幅が大きくなる可能性があります。特に、最近の厳しい閑散相場では、値動きの大きさが増幅されても不思議ではありません。安易に追い駆けないことが重要です。

先週末の雇用統計サプライズから続いた円高進行が、とりあえずは、一服した感があります。輸出関連業種の下値を意識し始めるのもいいでしょう。また、新型iPhoneが材料視されており、ここ数日好調が続いている電子部品株も安くなった場面で拾うのも一考に値します。一方、内需関連は引き続きコツコツと臨みたい場面です。

青山 諭志