そこで得られた結果は「人は得をする“喜び”の感情よりも、損をする“悲しみ”の感情の方が強い」というものでした。

つまり、人は「損をしたくない生き物」なのです。

上述したお札を使った実験でも、同じようなことが言えるかと思います。というのも、千円札や1万円札を崩すと「損をした気持ち」が芽生えてくるため、安心のために大きなお金をくずさずに持っておきたいという感情が強くなるのでしょう。

行動経済学では、このような「損をしたくない気持ち」をプロスペクト理論と呼んでいます。したがって、この「損をしたくない気持ち」が強く備わっている方ほど、今回ご紹介した節約法は効果的かもしれませんね。

まとめ

今回ご紹介した節約法は心理学を利用した「財布の中に1万円札のみを入れる」というものでした。これは心理学を利用した方法ですので、人によっては無駄遣い防止のために効果のある方法かと思います。

ただ、1万円札しか財布に入っていないため、使い勝手は悪く、常に実践できる方法ではないかもしれません。ですので、本当に節約したいときのとっておきの方法として覚えておいてくださいね。

【参考】「#1130 お金がもうかる!?財布」(日本テレビ「所さんの目がテン!」公式サイト)

鈴木 拓人