日経平均株価とは?いまさら聞けない仕組みと取引方法を解説

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日経平均株価は日本の株式市場の代表的な株価指数の一つで、テレビのニュースなどで目にする機会も多いと思います。ただ、実際にどのような仕組みになっているのか知っている人は少ないのではないでしょうか?今回は日経平均株価の仕組みと、実際に取引するための方法について解説します。

日経平均株価の仕組み

日経平均株価とは、日本経済新聞社が算出・公表する我が国の代表的な株価指数で、東証1部に上場する銘柄の中から、トヨタやソニーなど日本を代表する225銘柄をもとに算出されています。1950年9月に東京証券取引所が算出を開始し、1970年7月から日本経済新聞社が算出・公表を受け継いでいます。

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60年を超える長い歴史を持ち、株式市場の動向や景気判断の指標としてだけでなく、先物取引や投資信託など日経平均株価に関連した金融商品も多数存在し、活発に取引されています。「Nikkei225」の名称で、海外の投資家にも有名です。

ご存知ない方も多いかと思うので、日経平均株価の歴史についても合わせてみてみましょう。

1970年に東証が「東証修正平均株価」の算出を中止し、日経グループが引き継ぎました。1971年には日本短波放送(現・日経ラジオ社)が「NSB225種修正平均」で算出を開始。

また、1975年には、日本経済新聞社がダウ・ジョーンズ社と独占契約し、「日経ダウ平均」として算出を開始しています。そして、1985年には大・ジョーンズ社と合意したうえで、「日経平均株価」に名称を変更しています。

日経平均株価は、米国ダウ・ジョーンズ社が開発した算式で、権利落ち修正方式により算出されています。採用銘柄の株価を225で割る単純平均株価ではなく、株式分割・株式併合や採用銘柄の入れ替えなどによる影響を修正し、指数の連続性を保てるように計算されているのです。

日経平均株価は、東京証券取引所で株式が立会取引されている時間帯(9時~15時)に、5秒間隔で算出されています。日経平均株価の変動は、日本を代表する企業の株価の変動であるため、日本経済のバロメーターとして注目されているのです。

また、日経平均株価の対象銘柄は、定期的に見直しされています。2019年の10月1日には、エムスリー(2413)が採用され、東京ドーム(9681)が除外されました。

日本を代表するのにふさわしい銘柄を入れ、業績不振などで陰りが見えてきた銘柄を除外しているのです。日経平均株価は年に1回の定期入れ替えがありますが、それ以外にも採用銘柄が倒産したり、上場廃止になったりした場合にも、銘柄の入れ替えを行います(臨時入れ替え)。

日経平均株価に採用されると株価は上昇する傾向にある

日経平均株価に採用されることが決まった銘柄は、株価が上がる傾向にあります。その理由としてあげることができるのは、日経平均採用銘柄を自動的に組み入れるインデックスファンドが多いので、結果として株価が上昇するからです。一方、日経平均株価から除外される銘柄の株価は下落する傾向にあります。

株価の変動などによって数値は変わりますが、2017年時点で日経平均株価に連動するETF(上場投資信託)は12.8兆円、非上場投信で1.3兆円程度の純資産総額があります。

日経平均株価に影響を与える銘柄

日経平均株価は、値がさ株(株価が高い銘柄)の影響を受けやすい株価指数です。時価総額の比重を考慮しておらず、ファーストリテイリング(ユニクロ)やソフトバンクグループなど、株価が高い銘柄の影響を強く受けるからです。日経平均株価への寄与度ランキングは以下の通りです。

寄与度ランキング(2020年1月末時点)

  1. 銘柄コード9983: ファーストリテイリング 9.21%
  2. 銘柄コード9984: ソフトバンクグループ  4.21%
  3. 銘柄コード8035: 東京エレクトロン    3.80%
  4. 銘柄コード6954: ファナック       3.15%
  5. 銘柄コード9433: KDDI          3.05%

出典:日経プロフィル

ファーストリテイリングで9.21%のウエイトがあり、上位5銘柄で23.42%のシェアがあります。このように、日経平均株価は、一部の銘柄の株価動向に影響を受けやすいというデメリットがあるのです。

ですから、外国人投資家や国内の機関投資家は、特定の銘柄の影響が大きい日経平均株価ではなく、TOPIXを重視しています。

TOPIX(東証株価指数)とは

日経平均株価は、東証1部に上場している企業の中から選ばれた225銘柄の平均株価ですが、TOPIXは東証1部全銘柄の時価総額の合計を銘柄数で割った指標です。時価総額とは、「株価✕発行済み株式数」で求められる会社の規模を表す数値です。

東証1部には2,159銘柄(2020年1月時点)が上場しています。日経平均株価の約10倍の銘柄数があるので、より市場の実態を表しているといえます。ただ、日経平均株価を意識している投資家も多いので、日経平均株価とTOPIXを一緒に確認するようにしましょう。

日経平均株価を取引するには

日経平均株価を取引する方法は、先物や投資信託など様々ありますが、初心者でも始めやすいのは、以下の2つです。

日経平均連動型ETF(上場投資信託)

ETFとは、証券取引所に上場している投資信託です。証券会社に口座を開いたら、株式と同じようにリアルタイムで取引できます。それでは、代表的な2銘柄を紹介します。

  • 銘柄コード1321: 日経225連動型上場投資信託
  • 銘柄コード1330: 上場インデックスファンド225

この2銘柄は純資産総額が大きく、流動性も高いので取引しやすいというメリットがあります。ただし、1321日経225連動型上場投資信託は2万円前後で購入できますが、1330上場インデックスファンド225は20万円前後の資金が必要になるので注意しましょう。

インデックスファンド

ETFはリアルタイムで取引でき、運用手数料である信託報酬も安い傾向にありますが、インデックスファンドは100円から購入できるというメリットがあります。

ETFは数万~数十万円の資金が必要になる銘柄が多いので、少額からコツコツと積立投資したい場合には、インデックスファンドを利用するようにしましょう。

まとめにかえて

日経平均株価は、歴史もあり多くの人が見ている株価指数です。株式市場全体や景気動向を占う上でも参考になります。しかし、一部の値がさ株の影響を受けやすいなどの欠点もあるので、TOPIXと合わせてチェックするようにしましょう。

日経平均株価を取引するにはETFがおすすめです。ただ、少額で積立投資をする場合は、100円から投資できるインデックスファンドを利用するようにしましょう。

参考資料

LIMO編集部

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LIMO編集部

LIMO編集部は、個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディアでの運営経験者等を中心に立ち上げ。その後Longineのサービスは2020年3月に終了となったが、Longine編集部のメンバーは引き続きLIMO編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。LIMO編集部は、証券・金融業務メンバーに業界紙出身の新聞記者などもメンバーに加え、国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。