たとえば、住宅金融支援機構による「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査結果(住宅金融支援機構)」によれば、以下のようになっています。

・住宅ローンを借りたときの平均返済期間は26.7年
・借りてから完済までの平均期間は15.7年

この調査の回答者は金融機関のため、理由は推測となってしまいますが、最長35年のローンを組むことができるものの、短い返済期間で設定して借入をするか、積極的に繰り上げ返済をし、意識的に「定年後も払い続ける」ことを避ける人が多いということなのでしょう。

【参考】
2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査結果」住宅金融支援機構

返済が滞った場合はどうなるの?

さて、Aさんはまだまだ30代。これらのデータだけを見れば、定年前に住宅ローンを完済することは、十分可能なように思えます。また、多くの場合、住宅ローン借り入れの際には『団体信用生命保険』に加入しますので、自分に万が一のことがあっても、まず妻子が困るということはないでしょう。

しかし、リストラや病気など、一定期間働くことができなくなったことが原因で、返済不能になってしまった場合は、どうなるのでしょうか?