年も明けて自動車業界は決算ムードとなりつつあります。
一般的にディーラーでは決算期は3月で、各社は3月末までに1台でも多く販売台数を伸ばすべく様々な施策を行っています。
車の決算と聞くと「安く買える」のが消費者にとって一番のメリットですが、じつは新車を購入しようとする場合、3月から動きだすのでは遅いのです。
そこで今回は、決算期に新車を買う場合に「損をしないための方法と立ち回り方」をディーラー目線で解説していきます。
「3月末までに契約」は間違い
まずは消費者と販売店サイドの認識の違いから解説していきます。
消費者からすると「3月31日までに契約すれば決算に反映されるのでは」と考えてしまいますが、販売店サイドでは「3月31日までに“登録”すると決算に反映」という認識です。
ここでいう登録とは「ナンバープレートの取得」のことを意味し、注文した新車の完成とナンバー取得に必要な書類の完備が登録の必須条件となります。
つまり、3月31日までに車が完成し、車庫証明などの書類を用意しなければならないということになります。
たいていの車は発注から完成までに最低1カ月の時間を要し、工場から販売店まで車を運搬することを考慮すると、遅くとも3月初旬までには新車の注文をする必要があるのです。
自分が「本当に欲しい車」が買えなくなる可能性も
もし仮に3月から新車の検討を始めた場合、車の生産に1カ月を要するのであれば意味がないのでは?と考えてしまいますが、販売店側も策を講じています。
それは「在庫の確保」です。
販売店側で「この車種のこのグレード、この色なら売れる」という見込みを立て、先行的にメーカーに新車を発注しています。
顧客側が希望している車の条件に先行発注していた車が見事に当てはまれば、3月に契約しても決算の条件である3月末には間に合うという算段です。
ですが、3月から動き出してしまった場合、このようなパターンが増えてくる傾向にあり、自身が「本当に欲しいグレード、色、メーカーオプションが選べない」という状況に陥る可能性も高くなります。
「この色だったらお値引き頑張れるのですが・・・」ということを商談中に言われたことがある方もいるかと思いますが、これこそ「在庫があるので値引きができる」ということの裏付けとなるのです。
1台の新車で数百万円、買ったら5年以上乗るという人も増えてきているので、自分が納得できる車を買いたいですよね。
色で妥協すると愛着がわかないということもあり得ますから、早めに動くことをおすすめします。
「特殊なオプション」を選ぶと納期が延びる
ディーラーで先行発注する車は「ごく一般的に売れているオプションを搭載している車」が大半です。
そのため、「あまり人気がない(装着率が低い)オプション」は発注されないという特徴があります。
このオプションの例として「サンルーフ」が挙げられます。サンルーフは高額なオプションのひとつですし、人によって好みがわかれるオプションの代名詞ともいえます。
もし仮に販売店がサンルーフ付きの新車を発注したとして、それが売れ残ってしまったら「売れ残り」となってしまうリスクもあります。そういったリスクを回避するために「発注しない」という選択肢もありますので、特殊なオプションを希望している場合は早めの商談を心掛ける必要があります。
オプション以外にも一般的な白・黒・シルバー以外の「特殊なカラー」を選択する場合も同様のパターンになる可能性があります。
スポーツカーや高級車の在庫は皆無と考えた方がいい
一般的に大衆車と呼ばれる車やコンパクトカー、人気の5ナンバークラスのミニバン、軽自動車などは売れる見込みが高いので先行発注されるケースが多いです。しかし、スポーツカーや大型のSUVといった趣味性の高い車や、1台500万円以上もする高級車は基本的に在庫を持たない傾向にあります。
これらの車はもともと値引き幅が少ない車ですが、決算に間に合うように発注すれば多少の値引きが期待されますから、1月から2月上旬までに商談をするといいでしょう。
まとめ
自分が納得できる新車を購入するためには「早め早めの準備」が大切です。
月末ギリギリに駆け込むと損をする可能性が高くなりますから、今のうちから検討を始めていくといいでしょう。
宇野 源一