「義両親は自分たちの経験で失敗したところや取り入れたほうがいいところなど、たくさん提案してくれました。しかし、それは30年以上前の住宅をベースにした意見でした。今は当時と違った生活スタイルや設計が主流なのでそちらを取り入れたいと思っていても、あんなに一生懸命私たちのことを考えてくれる義両親に断るのは難しくて…」

普段良好な関係だからこそ、ハッキリと断ることができなかったというSさん。今まで、近所でも評判のいい嫁としてやってきたSさんとしては、自分の意見を通さず義両親の納得のいくものにしてしまったほうが楽なのでは、と思ったそうです。

「そんなとき、実姉に言われました。『あんた、それいい嫁じゃなくて都合のいい嫁になってるよ』と。その一言で目が覚めたというか。揉め事を避けたいばかりに、相手の言いなりになるのは違う。そう思えました」

その後、Sさんは自分の夢であった家づくりがしたいことや、義両親の提案から思いついたことなどを夫と二人で丁寧に説明。Sさんの気持ちを理解した義両親は、静かに応援してくれたといいます。

ローンを支払っていくのは二人

また、住宅を購入する場合、資金の大半を払っていくのは夫婦二人です。中には両家から多少の援助を受けている場合もあるでしょう。そういった場合は、それらに応じ、意見を取り入れる必要もあるかもしれません。