とはいえ、「適切な保障金額」がいくらぐらいか?という判断は難しいところですよね。では、ここでひとつの目安として、生命保険文化センターが令和元年度に発表した「生活保障に関する調査」のデータを元に見てみましょう。

《生命保険加入金額(全生保)》
・男性:1,866万円
・女性:801万円
・全体:1,261万円

《死亡保険金の必要額(自分自身に万が一のことがあった場合に必要だと考える保障額)》
・男性:3,108万円(実際の契約金額との差:1,242万円)
・女性:1,444万円(実際の契約金額との差:643万円)
・全体:2,219万円(実際の契約金額との差:958万円)

実際の加入金額と、理想とする保障額には大きく差があることがわかります。ただ、支払保険料に目を向けると、

《年間払込保険料(全生保)》
・男性:23.4万円
・女性:16.8万円
・全体:19.6万円

となっていることから、理想どおりの保障金額を設定してしまうと、家計にはかなりの負担がかかるという現状があるということも、容易に想像ができます。万が一の保障としては、「遺族年金」「死亡退職金」「団信」もあります。生命保険の保障額金額を考える時は、これらに「貯蓄」もあわせてトータルで考え、自分たちが払うことができる支払保険料の上限を考慮したうえで決定するということが大切なのかもしれません。

シングルのHが考えたこと:終活のこと

シングルのHが気になっているのは終活。諸々の事情から、婚活はあきらめ、おひとりさまの老後を見据えてマンションを購入しています。親はすでに亡くなっており、弟たちは、遠方に就職し、そのまま結婚。お嫁さんもよい人たちで、義姉として仲良くやれているとは思いますが、自分に何かがあったときのことを、弟たちにお願いするのは気が引ける…という状況。「『おひとりさま信託』というものができていると聞いて、すごく気になっているんだけれど…。」