ちなみに生前贈与の賢い使い方として、「教育資金の非課税の特例」を使うことも検討しましょう。この特例は2021年3月31日の期間限定ですが、孫や子などの直系尊属への教育目的の一括贈与が、合計1500万円まで非課税になります。いくつか注意することがあるので、税理士などに相談してみてください。

「もしもの時」に備えておくために、いま何をするべき?

親の資産を整理するなかで、そもそも「親の老後資金は足りるのか?」と心配になる人もいるでしょう。事実、年金だけでは老後資金は賄えないという声もあります。厚生労働省が発表した『年金制度基礎調査 平成28年』(政府統計)を見ると、多くの高齢者が年金収入だけでは生活費が足りず、他の収入で賄っていることもわかります。

これから年金をもらう人としては、何をやっておくべきか気になりますよね?ポイントは、早いうちから計画的に、個人年金や保険金などに金融資産をシフトすることです。ちなみに「年金の受給開始を遅らせると得」ということも言われていますが、82歳より長生きするとすればという条件付きです。