カチタス、上期は増収増益 増税前の引渡しが集中した結果、売上・利益ともに前年比で大幅増加

2019年11月12日に行われた、株式会社カチタス2020年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社カチタス 代表取締役社長 新井健資 氏

2020年3月期 第2四半期決算のポイント

新井健資氏:株式会社カチタスの代表を務めています、新井でございます。本日は、お忙しいところ決算説明会にお越しいただきまして、ありがとうございます。本日は主に、第2四半期の決算概要についてご説明させていただき、他のパートについては必要に応じて参照することといたします。

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2020年3月期の第2四半期決算のポイントは3点ございます。まず1点目としては、消費税の増税前にお客さまへの引渡しが集中し、9月月間で売上が前倒しになっております。結果として第2四半期の累計では、前年比・予算比ともに大幅な増加となっております。

すでにご承知されているかと思いますが、売上の計上は契約ベースではなく、お客さまに引渡しをして現金が入った時点で売上を認識するようになっております。

前年比は、売上高が前年比で119.1パーセント、営業利益が前年比で124.1パーセントになっております。年間の予算に対する進捗率は、売上高が52.8パーセント、営業利益が54.0パーセントになっております。昨年の同時期については、それぞれ49パーセント前後でしたので、今回は引渡しが前倒しで進んだことにより、予算の進捗についても前期より進捗していると捉えていただきたいと思います。

計画時は見込んでおりませんでしたが、消費税増税前の引渡しをご希望されるお客さまが非常に多く、9月下旬に引渡しが集中し、結果として売上が9月に大幅に前倒しになり、前年比・予算比ともに増加しました。前回の消費税増税のときと違い、国でもさまざまな反動を防ぐ施策を打っており、お客さまによっては、10月以降に引渡しのメリットがあるお客さまもいました。

今回はそれほど大きな駆け込みと反動はないだろうと予算を通常どおり組んでおりましたが、どうしても消費税が上がる前の9月中に引渡しを受けたいと言うお客さまが非常に多く、想定以上の売上が9月に計上されました。こちらは、いわゆる需要の前倒しではなく、引渡しを先に受けたいという前倒しだとご理解ください。

ポイントの2点目になります。仕入は堅調に上期第1四半期・第2四半期と推移したものの、先ほど申し上げたお客さまへの引渡しの前倒しによって、在庫の残高は前期末と比べて減少しております。これは前期末では減少しているものの、一昨年第2四半期の末と比べて、109.4パーセントになっております。後ほど数字について一緒に見ながらご説明したいと思いますが、前期3月末と比べた減少は約2億円で、0.6パーセントの微減となっております。

今年は中期経営計画の初年度ですが、売上で安定的に10パーセント前後の成長を目指すという意味では、在庫の残高は前年比で10パーセントを超える程度を持っておきたいと考えています。

引渡しが前倒しで進んだことにより、在庫の残高は前年比で109.4パーセントになっています。引渡しの前倒しによって、当初計画を上回って販売した件数の分だけ、当初計画していたよりも、在庫が減少したかたちで下期第3四半期がスタートしております。

決算のポイントの3点目になります。売上総利益率は、第1四半期同様に長期在庫の販売を継続したため、昨年比で若干低下しております。0.6ポイント程度低下しております。

粗利については、変動要素が2つあります。1つは、カチタスとグループ会社のリプライスの売上構成の違い(セールスミックスの違い)が粗利率に影響を与えます。今回においては当第2四半期で昨年と同じようなバランスに戻っていますので、どちらかというと、粗利率の変動や低下についてはセールスミックスによる違いではなく、長期在庫を順調に販売したことによる結果だと捉えていただければと思います。

ご存知のとおり、カチタスのほうが粗利率が高く、リプライスは低い状態となっております。構成でリプライスが増えると、構造的に粗利率は若干低下することになりますが、今回はセールスミックスの比率はほぼ変わっていないことが、長期販売が進んだ理由になっています。

長期在庫については、仕入れをしてから1年以上経過したものを長期在庫と定義しております。現場レベルにおいては、リフォームの完成が済んでから半年程度経過したものを、長期の滞留在庫として販売を促進していくかたちです。

一方で営業利益率は、増税前の引渡しが前倒しになったことにより、販売が増加し売上高が増加したことにより、増加しております。

売上高及び営業利益の推移

3ページは後ほどご覧いただきたいと思いますが、売上高・営業利益ともに今年が中計の初年度でございます。売上高は20パーセント程度の安定成長を目指すのが、今回の中計になっております。

営業利益は10パーセントを超える安定した成長を目指していきます。無理に急激な成長を目指すのではなく、10パーセント前後の安定した成長を目指す中計において、上半期においては前倒しした結果、売上高で19.1パーセント、営業利益で24.1パーセントと当初の計画よりも上振れております。

引き続き通期の経営としては、安定した成長をして予算の達成を目指してまいります。

2020年3月期 第2四半期決算ハイライト

4ページは決算のハイライトになります。売上総利益率については22.2パーセントとなり、0.6ポイントダウンになっておりますが、要因は長期在庫の販売促進が進んだ結果と捉えていただきたいと思います。

営業利益率は販売が増加した結果ですので、こちらはプラス0.5ポイントとなりました。棚卸資産回転率の回数については、同じく販売の回数……売上高が9月中心に伸びたことにより、去年に比べ0.1回増加し、2.01回で在庫回転しております。

(スライドの)下部を見ていただきますと、ROA・ROEがございます。ROAが23.2パーセントとなり、前年比で0.4ポイントアップ、ROEは前年比で低下しているものの、引き続き35パーセントを超えて高水準を保っているかたちです。

2020年3月期 第2四半期 連結貸借対照表及びキャッシュフロー計算書

貸借対照表およびキャッシュフローでございます。在庫については、販売用不動産及び仕掛販売用不動産をご覧ください。冒頭に申し上げたとおり、2019年3月末には約368億円だった在庫が約366億円となっていますので、2億700万円の減少、0.6ポイントのダウンとなっております。

9月に、お客さまの増税前の駆け込みで引渡しが前倒しで進んだために、3月末に比べると在庫は減少しております。冒頭申し上げたとおり、昨年の第2四半期と比べて、9.4パーセントアップになっておりますので、在庫が極端に枯渇している状況ではございません。

年度末に向けて、当初の予算をきちんと達成できるレベルではあると捉えております。

新中期経営計画(2019年度-2021年度)

2020年3月期の計画に移ります。新しい中期経営計画の初年度でございますので、再度確認させていただきます。

(スライドの)2点目に、「急速な成長を志向せず」とあります。このビジネスにおける一番のリスクは、引き続き急速な成長を志向することによって、お客さまに提供するリフォームの品質が崩れていき、クレーム等々の発生や現場の生産性の低下、ひいてはブランド力が低下することが一番のリスクだと捉えております。

引き続き、空き家を売却するお客さまのニーズも非常に多くあります。厳選してきちっと調査をしたうえで買って、1戸1戸丁寧にリフォームを仕上げてお客さまに届けることの、安定した継続が重要だと思っております。

そういった意味では、気を引き締めて安定成長を続け、売上高で10パーセント程度の年平均成長率、営業利益で10パーセント超の年平均成長率を目指してまいりたいと思います。

繰り返しになりますが、冒頭に述べた上半期の大幅な前年比・予算比アップのところは、売上を伸ばそうとした結果ではなく、お客さまの引渡しが進んだ結果だと捉えていただきたいと思います。

2020年3月期 連結事業計画に対する進捗率

予算に対する進捗率は、売上高で52.8パーセント、営業利益で54.0になっております。販売件数では、3,062棟で51.7パーセントとなっております。

どの程度のものが前倒しで引渡しになったのか、正確な数字は把握できないのですが、予算超過した分がほぼそれに相当すると捉えていただければと思っております。

カチタスの成長戦略:営業人員増強

9ページ目の資料はアップデートしておりませんが、引き続きカチタスの成長戦略については、営業人員の増加と1人あたりの生産性の向上が、中期経営計画を含めた成長戦略になります。

ここについては変更はなく、足元で順調に進んでいると捉えていただきたいと思います。

年度末時点での営業人員数の推移

年度末時点での営業人員数の推移で、ブルーがカチタスの営業人員数、イエローがリプライスの営業人員数となっています。

ご存知のとおり、営業人員は販売活動のみを行っているのではなく、仕入・買取から発注、販売、万が一お客さまからのクレームがあれば、それも担当するといった、一気通貫した担当体制になっております。ここの人員そのものが、営業活動のパワーになっていると捉えていただきたいと思います。

2018年度、2019年度の9月末で比べると、前年比で8.8パーセントの営業人員増加となっております。

カチタスは503名から545名に、リプライスは96名から107名と、ほぼ想定どおりの増加になっております。年平均で10パーセント程度トップラインを伸ばすにあたり、人員の増加で6~8パーセント程度を、残りを生産性のアップによって実現していきたいと計画しております。そういった意味では、計画どおり採用できていると捉えております。

なお、2020年4月に入社が予定されている内定者については、カチタスで90名、リプライスで28名と、昨年とほぼ同等でございます。(スライドの)一番下に書いてありますが、今年4月にカチタスでは91名、リプライスでは20名入っています。内定ベースではカチタスで90名、リプライスで28名で、2019年度と同じもしくは若干増えるかたちで、順調に優秀な学生が採用できております。

引き続き、採用において重視しているところは、東京・大阪・名古屋といった大都市で採用して、地方にて働いていただくかたちではありません。それぞれの地方で生まれ育った、もしくは学んだ学生さんのなかで、それぞれの地域の空き家問題を解決したいという思いを持った優秀な学生さんを採用していくことを非常に重要視しています。

今年も青森・島根をはじめとした全国や、地方の国公立中心に大学を回りながら説明会を開いて、意欲ありながら地元で働きたい、貢献したい学生を中心に採用しております。今年も非常に優秀な学生が採用できたかなと思っております。

カチタスのビジネスモデル

3点目はビジネスモデルについてです。こちらはだいぶご理解いただいていると思いますので、お時間のあるときにご覧いただければ幸いです。

とくに大きなアップデートはしておりませんが、一部アップデートしたところを中心に軽く触れさせていただいて、私の説明を終えたいと思います。

引き続きいろんな会社さまが、買取再販のところに入っております。他社さまが参入するのはマンションが中心であることは最近も変わりません。戸建においてはほかの会社さまが前年からなかなか伸びてないところも多いなかで、引き続きカチタス・リプライスが順調に売上の棟数を伸ばしてきていると思っております。

いろんなところで聞くのが、戸建買取再販をやってはみたものの、難しいという話です。とくに、リフォームしてお客さまに引渡した後に、雨漏り等が止まらず、何度も何度もお叱りやクレームを受けているうちに、次は伸ばせない、もしくは撤退ということです。築年数が新しくリスクが少ないものだけを扱うところが、他社においては多いのかなと、現時点では捉えております。

カチタスのESG経営とSDGsの取り組み(1/2)

こちらはすでにご承知置きかと思いますが、ESG経営とSDGsを含めた我々の取り組みになります。何度かご紹介しているものを整理し直していますので、お時間のあるときに見ていただければなと思っております。

新築を作っては壊すのではなく、もとからあるものを有効に使うこと、そもそもの買取再販の事業そのものや、木材の使用量、CO2の排出量なども、新築と比べると大幅に抑えられるところも評価をいただいている点かなと思います。

我々の営業の女性の社員比率が非常に高いのがユニークだと思っており、全体では32パーセントですが、新卒ではほぼ半分になっております。希望してくる人数では、約6割が女性です。最終的な比率としては男女半々で採用していますが、優秀な女性の方が非常に興味関心を持ってカチタスに入っていただき、かつ営業のトップテン前後の6割から8割くらいが女性です。

生活の動線も考えながらリフォームを企画していますが、とくに買取の面においてはお客さまに売却していただくうえで、どういう思いで家を建てられたのかを、ご両親の話を聞きながらきちんとヒアリングしています。お客さまに寄り添いながら買取、リフォームができているという意味では、女性が非常に働きやすい職場で、やりがいを持ちながら、女性に大きく活躍していただいているかなと思っております。

当社ビジネスモデルについて

なによりも、一戸建ての築年数が古い住宅はリスクが非常に多く、徹底した調査が最重要だと捉えております。

買取の件数を伸ばすために調査不足で買ってしまうと、数ヶ月後に必ず大きな問題になってしまいますので、引き続き徹底した調査をきちんと行うことを、従業員一同、気を引き締めてやっていきたいと思っております。

エリア展開については、店舗数を増やすよりも店舗あたりの人員数を増やす、営業の人員を増やすことが営業計画になっております。とはいえ、年に数店舗ぐらいは新たな店舗を開設することになっており、現在もいくつかの店舗が開設準備室というかたちで動いております。

北海道から沖縄まで120店舗以上あり、在庫も3,000程度の在庫が混載しておりますので、全物件の3,000以上を超える物件の3物件程度が被害に遭いましたが、床上で1件、床下で2件程度でございました。

3000分の3と考えると、エリアと1戸1戸の家とが分散されており、災害の度に被害を受けている件数は少ないことが今回も実証されたかと思いますので、ご安心いただきたいと思います。

簡単ではございますが、以上で私からの決算説明とさせていただきます。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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