Cさんのご主人はこれまでに何度も浮気を繰り返していました。「発覚した当初は『もう二度としない』と反省した素振りを見せるのですが、のど元を過ぎれば…ですよね」あきらめたように笑うCさん。離婚は考えていないのですか?と問うと「娘が夫のことが大好きで…。大人の勝手で娘から父親を奪うことはできないな、私が我慢すればいいんじゃないかって…そう思ってるんです」

「幸か不幸か夫は、私にはまったく関心がないので、夫を欺くのは簡単です」そう語るCさんの表情は、どこか寂しげに見えました。「もちろん、このままではいけないと思っています。彼には未来がある。彼に何度も『俺と一緒になってほしい』と言われているのですが、『娘から父親を奪えない』とお断りしています。彼には『どうぞいい人ができれば、私のことは気にせずその人と一緒になってね、私には止める権利はない』とは伝えています。

でも、身勝手だとわかっているのですが、どうかそんな人が現れませんように、彼との関係が1日でも長く続きますように…いつもそう願ってしまっているんです」

まとめ

今回お話を聞いたおふたりに共通していることはふたつ。ひとつは、「女」であることにいつまでもこだわりたい、と思っていること。もうひとつは「誰かに愛されたい」という気持ちが強いということ。

満たされない、愛を感じられない毎日は確かに辛いもの。しかし、彼女たちの「今、満たされている」という言葉は果たして本当なのでしょうか?不倫相手と現実逃避すればするほど、毎日が虚しくなってしまうのではないでしょうか。

大中 千景