目上の人に対して若者がなめた態度を取るのは普通のこと。迎合すれば火に油を注ぐことになります。「部下の態度」のあとの「上司の態度」が重要なのです。部下をサメにするのではなく、ケージの中に置かなければなりません。つまり、上司のほうが「ひとたび刺激したら危ない人」になるべきなのです。

たとえば、飲み会が予定されていた日に、部下が、「〇〇さん、すみません、今日は調子が悪いのでやめておきます」とドタキャンを申し出てきたとしましょう。このとき「そうか、仕方ないな、わかった」ではなく、しばらく黙ってありったけの怒声を返します。「おい、何考えてんだ! 参加するって言ったのはお前だろ? 体調ぐらい直前にならないとわからないのか? 人数で予約してあるのにどうすんだ!」

怒声は一瞬で十分、重要なのはこのあとです。優しい口調に「いきなり」戻ります。「まぁ、体調が悪いのなら仕方がないね。ゆっくり休んで明日の仕事に備えなさい」ゆっくりと、優しく諭すように伝え、怒りの頂点からいきなり菩薩のような優しさを「演じ」ます。この一瞬の変化の差が激しいほどよいでしょう。

目指すのは、「この上司、日ごろは優しいけど、キレたらヤバいかも……」です。

おわりに

社会的にハラスメントに対する意識が高まっているため、上司にとって思うように指示・指導しにくい職場環境があるようです。優しく接しながらも、軽く見られない上司という立ち位置を確保するために、あなたも「シャークゲージ効果」を活用してみてはいかがでしょうか。

【参考】ロミオ・ロドリゲス Jr.氏の著書『仕事は嫌いじゃないけど、人間関係がめんどくさい!

LIMO編集部