緊張して食べられないBさんを気遣ってくれるなど優しい面もあったそうですが、会話の中で「Bちゃんにはうちに来てほしい」「一緒に働こう」と入社をすすめられるように。2回も食事をおごってもらっている負い目があり、何も言えなかったBさん。

「あまり企業の担当者やリクルーターと仲良くなるべきじゃないと思った。自分の迂闊さに絶望した」と言います。その後もしつこく連絡がきて、怖くなったBさんが無視すると「先日のご飯代、請求するよ?」「オレの貴重な時間を使ってこんなに親切にしたのに裏切る気?」などと脅迫めいた言葉が来るようになったというのです。

Bさんはその企業に入社するのをあきらめ、LINEも拒否。「でも相手は私の履歴書を見ているだろうし、住所や大学名など個人情報を全部持っているから本当に怖かった」と振り返ります。

就活で起こるこうしたハラスメント行為の怖いところは、相手が自分の個人情報を知っているところです。Bさんも言っていましたが、企業の担当者やリクルーターと個人的に仲良くなりすぎるとトラブルが起きたときに対処しづらくなってしまいます。

学生という自分よりも弱い立場の人間にそのようなことをする社会人が悪いのは間違いないのですが、そういう人間がいる以上防衛も必要だということは心しておきましょう。

結婚していたらNG? 面接で質問攻めに

学生結婚をしたCさんは法律専攻。子どもはお互いに社会人として生活基盤がしっかりしてからにしようと決めていたそうです。しかし、結婚していることを知った人事担当者はみんな一様に、いい顔をしなかったと言います。