日経平均は年初来高値を更新、1年2か月ぶりに24,000円台を回復

2019年12月13日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より598円29銭高の24,023円10銭となりました。上昇幅は今年最大で、年初来高値を更新しています。

また、終値ベースで24,000円台を回復したのは、2018年10月3日以来、およそ1年2か月ぶりです。

大きな要因は米中の通商交渉の進展です。米中が交渉で「第1段階」の合意に達し、米政府は15日に予定されていたスマートフォンなどの中国製品1,600億ドル(約17兆円)への追加関税の発動を見送る方針を発表しました。

このほか、欧州連合(EU)離脱の是非を問う英下院総選挙で、離脱実現を掲げた与党・保守党が大勝したことから、市場の懸念が後退。

こうしたイベント通過により投資家の間に運用リスクをとる動きが広がりました。ドルが買われ、円が売られたことにより為替市場では、1ドル=109円の中盤まで円安となったことも、日本株にとっては追い風となりました。

今週の展開はどうなるでしょうか。13日の米株式相場で、ダウ工業株30種平均は一時、前日比150ドルを超える上昇となったものの、その後は利益確定売りなども出て、結局は前日比3ドル33セント高と小幅な続伸にとどまりました。

米中の貿易摩擦はひとまず休戦となりましたが、両国の合意内容の説明には隔たりもあり、対立解消はまだまだといったところ。ただ、イベント通過のアク抜け感に加え、円安傾向にあることから、日本株は週初から買われる展開になることが期待されます。

13日の米株式相場では、「iPhone」への追加関税が見送られたアップルが買われました。日本でも、半導体関連、電子部品関連などの銘柄が買われる可能性があります。

年末に向けて、海外の投資家も買いに回ることが期待されます。23日からの週になると海外勢はクリスマス休暇に入るため、今週が実質的な最終週になると考えたほうがいいでしょう。チャンスを積極的につかみに行きたいところです。