そんな自分の評価が低い人たちが陥りがちなのが「子どもを一番にすることで自分の価値を高めよう」という考えです。自分自身ではなく、子どもを武器にして、成功した人たちと渡り合おうとします。自分の失敗を帳消しにしてもらおうという、自分の人生の代理を子どもにさせているわけです。

こんな風に育てられた子どもは、親の期待に応え親を喜ばせるために生きてしまいますよね。また、親も子どもを伸ばすことを生きがいとしているので、そこには「共依存」の関係が生まれてしまうこともあります。

教育虐待を防ぐには

親も一人の人間です。周囲がいい大学を出ていたり、みんながお受験のために塾に通う環境にいたら、影響されてしまうのも十分理解できます。しかし、どんな状況でも、そこに子どもの意思がないならば、それは親が強制するべきではありませんよね。

中学受験をした人たちは、全員が親から強制された人ではないはずです。自分の意思で選択し、自分の判断で勉強に励んだ人もたくさんいます。その結果「受験で多くのことを得られ、よい経験になった」と言うのです。