どこまでも続く地平線、咲き乱れるチューリップ、そして風を受け力強く回る風車など、のどかな田園風景から「ヨーロッパの庭」とも称されるオランダ。

もともと資源にとぼしく土地がやせており自給自足がままならなかったため、海外へ目を向け対外貿易を行い、16世紀以降約100年間にわたり、大航海時代の波に乗って富を築き上げた国です。この商魂こそが、まさに現代のオランダ人気質を担っている、といえるかもしれません。

ケチなのか倹約家なのか

一般にオランダ人は、商売や仕事で得たお金をまず貯金へとまわす傾向にあります。そして、いらぬ出費はとことん避けるのが基本中の基本だと言い切ります。これはつまりケチなわけですが、当のオランダ人たちは倹約家だと胸をはります。

たとえば、10年ほど前から主流となっているネットショッピングですが、生活必需品のほとんどがオンラインで購入できます。

電化製品、家具、書籍、生鮮食料品から屋台の焼き鳥まで注文できますが、それは「仕事で忙しくて買い物ができないのでネットで注文する」とか「深夜にどうしても必要だからネットで宅配を頼んだ」といった理由から利用するのではありません。

パソコンを使って家の中で買い物を済ませてしまえば、外出する必要がないので靴の底が減らないし、自動車やバスなどで出かけることもないので、ガソリン代も浮くからだ、というのです。つまり、ネット使用料と、靴やガソリン代を天秤にかけるというわけです。

値切った後に金額が上がる? オランダ式オークション

ショッピングサイトの中でも特に人気があるのは、オークションサイトですが、こちらは「ダッチオークション(オランダ式競り)」と呼ばれる特異なスタイルのものです。