さらに、子会社であるアパレルブランドを売却する話をしたとき(第6話)には、自社ブランドへの強いこだわりを見せる久保田(国仲涼子さん)の姿勢に理解を示していました。ハルと久保田はシングルマザーという共通点もあり、その境遇に寄り添った一方で、経営企画部として的確な判断をするという点ではブレることがありませんでした。
ドラマを見ていると、ハルは自分が持つ正しさだけで突っ走っている人物ではないことが伝わってきます。仲間にも、クライアントにも仕事だからと冷たくあしらうことをせず、否定的な態度を見せるでもなく、パーソナルな部分で寄り添うことを忘れませんでした。
最終回ネタバレあり!想いが先走る”走り方”も
キャリアウーマンとして前向きに根気強く仕事に取り組める精神力と実績があるハルですが、必死になりすぎて突っ走ってしまう場面も度々描かれていました。
とくに最終回では、ふたりで暮らす10歳の息子・涼が友達とのケンカで怪我をして、病院から呼び出されるという場面がありました。涼の状態を案じたハルは病院まで急行して涼に会うなり号泣します。
さらに、同じ経営企画部の仲間である一乗寺(忍成さん)が、副社長である高山(奥田瑛二さん)の個人的な利益のために密約を押し付けられていたことを知ったハルは、高山に直談判するために副社長室に全速力で向かう場面がありました。
ハルは副社長に面会する一心で向かっているからか、その気持ちが表現された必死な走り方をしていました。