この調査では、預貯金や株式、債権や保険などの金融商品をまったく持たないか、運用または将来に備えるための預貯金を持っていない世帯を「金融資産を保有していない世帯」と定義しています。

本調査によると、年収1000~1200万円未満の世帯に7.3%、1200万円以上の世帯に3.8%の金融資産非保有世帯が存在します。年収1000万円でも貯蓄ができない世帯が少なくないことがわかりますね。

共働き世帯と専業主婦世帯の割合

「いまや共働き世帯は珍しくない」といわれていますが、実際にはどのくらいの割合を占めているのでしょうか。

独立行政法人 労働政策研究・研修機構の調査(※1)によると、2018年時点の共働き世帯の数は約1219万世帯、専業主婦世帯は約600万世帯になっています。約3分の2が共働き世帯です。一方、「専業主婦世帯も意外に多いな」と感じた人もいるでしょう。

家事や子育てに専念しやすいのが専業主婦(夫)世帯のメリットの1つです。共働き世帯では、夫婦がお互いに時間をやりくりしなければならない場面も増えがちです。「家事分担が原因でしょっちゅうケンカをしてしまう」という夫婦も多いのではないでしょうか。

とはいえ、老後の生活を考えると共働き世帯のほうが断然有利です。ダブルインカムで夫婦ともに定年まで無事に過ごせれば、2人分の厚生年金が入ってくるので安心でしょう。

貯蓄がしやすい共働き世帯

つぎに、共働き世帯と専業主婦世帯とでは、収入や支出にどのくらいの差があるのかをみていきます。