この記事の読みどころ
5月9日(月)8:50発表予定の日銀・金融政策決定会合議事要旨に注目です。
4月28日(木)の金融政策の現状維持を受け、マーケットは混乱しています。
議事要旨での確認事項は、マイナス金利導入及び継続について、どのような議論がなされたのかに市場関係者の注目が集まりそうです。
5月9日(月)8:50発表予定の日銀・金融政策決定会合議事要旨に注目
ゴールデンウィーク開けの5月9日(月)8:50発表予定の日銀・金融政策決定会合議事要旨は、マイナス金利導入の是非を巡り、再びマーケット関係者の注目を集める可能性があります。
日銀の金融政策決定会合議事要旨は、日銀の金融政策決定会合において議論された内容をまとめ、約1か月後に公表されるものです。
金融政策の現状維持を受け、マーケットは混乱へ
4月28日(木)の金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が決定されました。
これを受け、追加緩和を予想していた4月28日(木)のマーケットでは、ドル/円で4円以上の円高・ドル安、日経平均は900円超、TOPIXは65pt急落する場面を見せるなど、混乱に陥りました。
マイナス金利導入および継続について、どのような議論がなされたのか
今回発表される日銀の金融政策決定会合議事要旨は、前回、3月14日(月)~3月15日(火)に行なわれた会合の内容が明かされます。
現在導入の是非を問われているマイナス金利政策について、どのような議論がなされたのか、改めてマーケット関係者の注目を集めそうです。
なお、マイナス金利導入を決定した1月28日(木)~1月29日(金)の金融政策決定会合議事要旨は3月18日(金)に公表されており、激しい議論が交わされたことが判明しています。
議事要旨には、マイナス金利導入に複数の委員から「資産買い入れの限界と受け止められる可能性がある」、「金融機関や預金者の混乱、不安を高める」等の意見があったと掲載されています。
結局、マイナス金利の導入は賛成5対反対4で決定しました。
【参考情報】日銀・政策決定会合の基礎知識
そもそも日銀・政策決定会合とは
日銀の政策決定会合は、年8回、各会合とも2日間開催されます。ちなみに、2015年までは年14回開催されていました。審議委員は、総裁、副総裁2名、審議委員6名の計9名で構成されており、任期は5年です。
また、議決権は無いものの、財務大臣または指名された財務省の職員や、経済財政担当大臣または指名された内閣府の職員も出席できます。これらの大臣および職員は、議題を提出したり、議題の議決延期を求めたりすることができます。
会合の内容はただちに公表されると同時に、総裁による記者会見が開かれます。
<各公表資料の公表日時>
- 経済・物価情勢の展望(いわゆる展望レポート・基本的見解):年4回(1、4、7、10月)、会合終了後直ちに。※2015年までは年2回(4、10月)の公表。
- 経済・物価情勢の展望(背景説明を含む全文):年4回(1、4、7、10月)、翌日の14時。
- 主な意見:会合終了後、6営業日後の8:50。各政策委員の主張のポイントを300字以内に要約したもので、2016年から導入。発言者の氏名は非公表。
- 議事要旨:会合終了の約1か月後の8:50。金融政策決定会合において議論された内容をまとめたもの。発言者の氏名は非公表。
- 総裁定例記者会見要旨:記者会見翌営業日(時間未定)
※元データの確認は、日銀のウェブサイトをご参照ください。
【2016年5月9日 投信1編集部】
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