現在、スーパー定期や大口定期の金利は預入期間・金額に関係なく年0.01%(税引後0.00796%)です。つまり、たとえば1,000万円預けても利息が年800円弱(税引後)しか付きません。それが、3カ月で約138,500円(税引後、注)も利息が付くなんて、にわかには信じられない商品です。
注:1,000万円×5.617%×(90日÷365日)=約138,500円
大盤振る舞いの高金利は、投資信託の購入とセットでないと享受できない
“何て魅力的なプランなんだ!”と歓喜する人が大勢いるのではないでしょうか。しかし、冷静に考えて下さい。金融機関がそんなに親身で親切なはずがありません。
実は、この商品の内容には続きがあります。実際の商品説明は細かくて長いので、筆者が大枠だけザックリ説明すると、この信じられない高金利(税引前7.05%)を享受するためには、スーパー定期に預入する金額と同額以上の金額で投資信託(含むファンドラップ、以下同)を購入しなければならないのです。
しかも、総額(=定期預金+投資信託)は500万円以上でなければなりません。商品にあった「運用50タイプ」とは、50%以上を投資信託で運用するという意味だったのです。
投資信託は元本保証のないリスク金融商品であること再認識するべき
言うまでもなく、投資信託は元本保証でないリスク金融商品です。一方で、販売手数料が高く、運用手数料も徴収できる投資信託は、金融機関の収益の柱の1つになっています。そのため、このM信託銀行だけでなく、どの金融機関も投資信託の販売を強化しています。
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たとえば、支給された退職金が2,000万円とします。このうち半分の1,000万円を特別プランの高金利定期預金に預入するためには、残りの1,000万円で投資信託を購入しなければなりません。