こうして収拾がつけられた理由としては、A子が素直に謝ったことに加え、周囲が強い視線を送ったことと、連れの彼女が止めに入ったことが大きいでしょう。スタッフは気づいていながらも誰ひとり対応してくれないという事態に陥ったA子でしたが、言いがかり以上のことに発展せず事なきを得ることができホッとしたと話してくれました。

しかし、そもそもA子が並び方を誤解するには、いくつかの偶然が重なっているだけでなく、店舗側がきちんとした表示や対応をしていないことにも原因があったのではないでしょうか。

  • 「フォーク並び」と呼ばれる並び方であったにもかかわらず、床には足跡マークなど待機場所のマークがなく、各レジの前には3~4組ほどのお客が並んでおり、並列並び(一列並び)との見分けがつきにくかった
  • 店内が混雑していてレジ付近にはレシートを持っている商品待ちらしきお客がたくさんいた
  • スタッフがお客に並び方について呼びかけるなどの対応がなかった
  • A子が行ったことのある、同じファーストフード店の系列店では並列式(一列式)の並び方しか経験したことがなかった

こういったことが重なると、誤解から誰かが不快になって「言いがかり」に発展してしまうこともあるため、本当に他人事ではありません。A子はファーストフード店に、「並び方がわかるよう改善してほしい」と伝えたそうですが、後日来店しても待機場所の表示やスタッフの指示などはなく残念に感じたそうです。

私たち一人ひとりが気をつけておくことはもちろんですが、お店やイベント会場など、たくさんの人が訪れるような場合は施設側にも配慮があればありがたいですね。

駐車場で進路を塞がれ、「お前のせいで…」

B子の職場のすぐ近くには銀行がありましたが、いつも混雑していて少し離れた駐車スペースまで車を止めにいかなければならなかったため、利用したことがありませんでした。1時間という短い昼休憩、できれば有効にカラダを休めたいと思っていたからです。