株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続伸、一時+316円高もその後は値を消す

2019年11月26日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 23,373円(+80円、+0.4%) 3日続伸
  • TOPIX 1,705.7(+2.7、+0.2%) 3日続伸
  • 東証マザーズ株価指数 905.1(+10.8、+1.2%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:852、値下がり銘柄数:1,199、変わらず:104
  • 値上がり業種数:14、値下がり業種数:19
  • 年初来高値更新銘柄数:121、年初来安値更新銘柄数:2

東証1部の出来高は16億2,299万株、売買代金は3兆1,584億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。前日の米国株式相場が史上最高値を更新したことに加え、米中貿易摩擦問題の進展を示唆するニュースが流れたことでリスクオンモードが高まりました。ただ、高値警戒感から依然として模様眺めムードも強かったようです。

しかしながら、大引け間際にMSCI指数のリバランスに伴う売買が発生し、売買代金を大きく嵩上げしました。こうした特殊要因とはいえ、11月8日以来となる3兆円超で引けています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏での推移になりました。寄り付きから高く推移した後、前場の半ばに一時+316円高(年初来高値を更新)まで上昇する場面が見られたものの、あっという間に急落。後場は23,400円前後で膠着状態となり、結局はそのまま終わっています。

3日続伸とはなりましたが、日中の高値からは▲235円下落するなど、やや荒い値動きだったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日続伸となり、終値で1,700ポイント台を維持しました。

東証マザーズ株価指数は3日続伸、売買代金は75日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,661万株、売買代金843億円となり、いずれも前日より増加しました。依然として個人投資家の物色意欲が減退しており、売買代金は75日連続の1,000億円割れとなっています。ただ、徐々にではありますが、出来高・売買代金ともに上向きへ転換しようとしています。

また、株価指数も8月1日以来となる900ポイントを回復し、そのまま3日続伸で引けました。

ソニーや村田製作所が大幅高で年初来高値更新、昭和電工は一時▲9%安に迫る急落

個別銘柄では、引き続きハイテク株の一角に見直し買いが入り、京セラ(6971)とHOYA(7741)が連日で年初来高値を更新し、ソニー(6758)、村田製作所(6981)、TDK(6762)、アルプスアルパイン(6770)なども大幅高で年初来高値更新となりました。また、大幅安が続いていたパナソニック(6752)も3日ぶりに反発しています。

さらに、米中摩擦問題の好転期待から、ファナック(6954)やSMC(6273)なども買われました。

その他では、金融株が高安まちまちの中、野村ホールディングス(8604)が取引時間中に3日連続で年初来高値更新となったのが目を引きました(終値は小幅安)。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が冴えない値動きで値を下げ、オリンパス(7733)やホンダ(7267)も下落しました。

なお、日中に「日立製作所(6501)が子会社の日立化成(4217)の売却に関する優先権を昭和電工(4004)に付与する」というニュースが流れ、日立化成株は+15%超高の爆騰となった一方で、昭和電工株は一時▲9%安に迫る急落となっています。また、日立製作所の株価は小幅上昇でした。

新興市場(東証マザーズ)では、ユーザベース(3966)が急騰し、メルカリ(4385)も大幅高で3日続伸となりました。一方、EduLab(4427)が大きく値を下げ、前日ストップ高のアドウェイズ(2489)もわずかに下落しています。

葛西 裕一