3. 国保と任意継続はどちらが安い?平均給与559万円の3人世帯なら国保は年約54.8万円、任意継続は年約38.7万円

国保と任意継続の保険料を同じ世帯で比べると、この試算では任意継続のほうが年約16.1万円少なくなります。

  • 【国保(大田区)】年約54.8万円(所得割 約38.1万円、均等割 約16.7万円)
  • 【任意継続(協会けんぽ東京支部)】年約38.7万円(月約3.2万円)
  • 【差】任意継続のほうが年約16.1万円少ない

任意継続は、退職日までに続けて2か月以上加入していた人が、退職後2年まで会社の健康保険(協会けんぽ)を続けられる制度です。全国健康保険協会によると、保険料は退職時の標準報酬月額に都道府県ごとの保険料率(子ども・子育て支援金率を含む)を掛けた額で、会社が払っていた分も含めて自分で払います。

ただし、標準報酬月額には上限があり、2026年度は32万円です。また、任意継続では被扶養者の保険料の負担はありません。収入のない配偶者と未就学児は被扶養者になれるため、家族が何人いても保険料は本人の分だけです。

※試算の前提:前年の給与収入559万円(給与所得403.2万円、算定基礎額360.2万円)、世帯主と配偶者は40歳未満で介護分・介護保険料はなし、配偶者は収入なし、子は未就学児1人。国保は大田区の令和8年度の料率で、所得が少ない世帯の均等割の軽減には当たらない。

※任意継続は、退職時の標準報酬月額が上限の32万円以上の人で、健康保険料率9.85%と子ども・子育て支援金率0.23%(協会けんぽ東京支部・令和8年度)。

国保と任意継続の年間保険料(世帯の人数別・2026年度の試算)1/1

前年の給与559万円・夫婦とも40歳未満で退職した場合の年間保険料の試算。国保(東京都大田区)は単身約44.8万円、夫婦約51.5万円、夫婦と未就学児1人約54.8万円、夫婦と未就学児2人約58.0万円。任意継続(協会けんぽ東京支部)はいずれも約38.7万円で、差は約6.1万円から約19.3万円。倒産・解雇などで離職した人は3人世帯で国保が約16.6万円

出所:大田区「国民健康保険料の計算方法」、全国健康保険協会「任意継続」、国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」をもとにLIMO編集部作成

4. 扶養する家族が多いほど国保との差は広がる?単身なら年約6.1万円、夫婦と未就学児2人なら年約19.3万円

扶養する家族の人数が増えると、国保は均等割が人数分増えますが、任意継続の保険料は変わりません。同じ給与559万円で、世帯の人数だけを変えて比べました。

  • 【単身】国保 年約44.8万円、任意継続 年約38.7万円、差 約6.1万円
  • 【夫婦(配偶者は収入なし)】国保 年約51.5万円、任意継続 年約38.7万円、差 約12.8万円
  • 【夫婦と未就学児1人】国保 年約54.8万円、任意継続 年約38.7万円、差 約16.1万円
  • 【夫婦と未就学児2人】国保 年約58.0万円、任意継続 年約38.7万円、差 約19.3万円

この試算では単身でも任意継続のほうが少なくなりますが、これは給与が高く、任意継続の標準報酬月額が上限の32万円で止まるためです。退職時の給与が低い人は任意継続の保険料も下がるので、どちらが安いかは前年の所得と家族の人数の両方で変わります。

※試算の前提:給与収入559万円、国保は大田区の令和8年度の料率、任意継続は標準報酬月額32万円・協会けんぽ東京支部の令和8年度の料率。大人はいずれも40歳未満。

ここからは、国保の保険料が下がる場合を見ていきます。