30代、40代になってからの高齢出産が年々身近になっています。厚生労働省の「人口動態統計」によると、2011年に初めて30歳を超えた女性の第一子出産年齢は、年々上昇を続いています。2016年時点で30.7歳となっており、27.5歳だった1995年から約20年の間に3歳上がりました。
また、2017年の同調査における母親の年齢別合計特殊出生率(15~49歳の女性について5歳刻みの年齢階級別に出生率を合計したもの)は、34歳以下のすべての階級で前年を下回る一方、35歳以上についてはいずれも増加しています。年齢別では30~34歳が最も高いという結果からも、デメリットを多く指摘されますが、メリットにも目を向けていきましょう。
高齢出産ならではのメリットとは?
高齢出産は、生まれてくる子どもの先天性異常が心配されたり、ハイリスクな出産になる可能性が高かったりと、デメリットを指摘する声が多く聞かれますが、一方で10代、20代に比べてメリットになる部分も沢山あります。
精神的な余裕がある
特に第一子の子育ては初めての経験の連続で、思うようにいかないことばかりです。誰でも不安になったり、イライラしてしまったりするでしょう。そんな状況でも、10代・20代の若いママたちと比べて様々な人生経験を積んできている大人のママなら、自分の気持ちを上手にコントロールしながら子どもと向き合うことができます。
疲労やストレスをうまく解消しながらゆったりと余裕のある子育てができることは、人間的に成長している30代・40代のママたちならではの長所でしょう。
ほどよく力を抜いた育児ができる
子育ては体力勝負、などとも言われますが、いくら若くても体力には限界があるもの。そのことをよく知っている高齢のママたちは、目の前のことに対して冷静に優先順位付けや取捨選択をしていきます。そうすることで、やみくもにがんばりすぎて体調を崩してしまったり、ストレスを溜め込んでしまったりすることなく、ほどよく力を抜いた育児ができるのです。
経済的な余裕があるので、子どもにお金がかけられる
それぞれの家庭で状況は異なるものの、20代のうちにしっかりと仕事に打ち込んできた30代以上の夫婦は、若い夫婦と比べて収入も多く、経済的な余裕があります。何着も洗い替えが必要なベビー服からチャイルドシートやベビーカーなどの子育てグッズ、もう少し大きくなったら学費や習い事のレッスン料まで、子育てにはとにかくお金がかかるものです。
また、小さい頃から色々なところへ出かけて多様な経験をすることは、子どもの興味・関心を広げ、将来の選択肢を増やすことにもつながります。このように、子育てにお金をかけられるというのも、高齢出産のメリットです。