5. 公正証書遺言と自筆証書遺言書保管制度の違いは?保管制度は法務局で1件3900円、本人が出向いて申請し、どちらも家庭裁判所の検認は不要
自分で書いた遺言書(自筆証書遺言)は、法務局に預ける方法もあります。法務省の資料によると、自筆証書遺言書保管制度の主な点は次のとおりです。
- 【手数料】保管の申請は1件(遺言書1通)につき3900円
- 【申請の方法】遺言者本人が予約をして、遺言書保管所(法務局)に出向く。代理人による申請や郵送による申請はできない
- 【確認の範囲】民法の定める形式に合うかを外形的に確認する。遺言の内容の相談には応じず、有効性を保証するものではない
- 【通知】遺言者が希望すれば、死亡が確認されたときに、指定した人(3人まで)に通知が届く
裁判所「遺言書の検認」によると、公正証書による遺言と、法務局で保管されている自筆証書遺言に関して交付される「遺言書情報証明書」は、家庭裁判所での検認が要りません。公正証書遺言は公証人が案文を作り、ウェブ会議でも作成できる点が、本人が法務局に出向く保管制度との違いです。
6. 公正証書遺言の手数料は受け取る人の数で変わる?遺産4200万円なら、1人に渡すと約4万6000円、子2人で約6万5000円、3人で約9万1000円
公正証書遺言の手数料は、財産を受け取る人ごとに区分を当てはめて合計するため、同じ遺産の額でも、受け取る人が増えると高くなることがあります。仮に、遺産4200万円を等分する場合で比べると次のとおりです。
- 【1人に全部】約4万6000円(4200万円は3000万円超5000万円以下の区分)
- 【子2人に半分ずつ】約6万5000円(1人2100万円は1000万円超3000万円以下の区分)
- 【3人で等分】約9万1000円(1人1400万円も同じ区分)
遺産が1億円を超えると、1万3000円の加算はなくなります。仮に遺産2億円なら、1人に渡す場合は約7万9000円、子2人に1億円ずつなら約9万8000円です。
※試算の前提:遺言で財産を受け取る人は、それぞれ等しい額を受け取るものとします。実際の目的の価額は、遺言に書く財産の評価によって変わります。