3. 公正証書遺言のウェブ会議での作成の流れは?画面で案文を確認し、PDFに電子サインをして、公証人の電子署名で原本が完成する

日本公証人連合会の資料によると、リモート方式で公正証書を作る流れは次のとおりです。

  • 【1】ウェブ会議の招待メールから会議に参加する
  • 【2】公証人が映像と音声を確かめ、本人確認と意思の確認をする
  • 【3】公正証書の案文を画面に出して公証人が読み上げ、列席者が内容を確かめる
  • 【4】公証人が列席者に、案文を記録したPDFファイルへの電子サインをメールで依頼する
  • 【5】メールを受け取った列席者全員が電子サインをして送り返す
  • 【6】公証人が電子サインと電子署名をして、公正証書の原本が完成する

日本公証人連合会「2 遺言」によると、公正証書遺言は証人2人の前で作成します。未成年者、推定相続人や財産を受け取る人、その配偶者や直系血族などは証人になれません。適当な人がいなければ、公証役場で紹介を受けることもできます。

電子データの原本は、日本公証人連合会が運営するシステムに保存されます。正本・謄本は、書面で受け取るほか、メールを受けてクラウドからダウンロードする方法や、自分のUSBメモリなどにデータで受け取る方法も選べます。

4. 公正証書遺言の手数料はいくら?2025年10月1日からの額で、仮に遺産4200万円を子2人に半分ずつなら約6万5000円

e-Gov法令検索「公証人手数料令」によると、公正証書の手数料は、目的の価額(遺言なら受け取る財産の額)の区分ごとに次のように決まっています。この額は2025年10月1日の改正で見直されたものです。

  • 【50万円以下】3000円
  • 【50万円超100万円以下】5000円
  • 【100万円超200万円以下】7000円
  • 【200万円超500万円以下】1万3000円
  • 【500万円超1000万円以下】2万円
  • 【1000万円超3000万円以下】2万6000円
  • 【3000万円超5000万円以下】3万3000円
  • 【5000万円超1億円以下】4万9000円
  • 【1億円超】1億円超3億円以下は4万9000円に超過額5000万円までごとに1万5000円を加算(3億円超はさらに別の区分)

日本公証人連合会「Q7.公正証書遺言の作成手数料は、どれくらいですか?」によると、遺言では財産を受け取る人ごとに手数料を出して合計し、遺言全体の財産が1億円以下なら1万3000円を加えます。仮に、遺産を子2人に半分ずつ分ける遺言の手数料を計算すると、次のとおりです。

  • 【遺産1000万円(1人500万円)】約3万9000円
  • 【遺産2000万円(1人1000万円)】約5万3000円
  • 【遺産3000万円(1人1500万円)】約6万5000円
  • 【遺産4200万円(1人2100万円)】約6万5000円
  • 【遺産5000万円(1人2500万円)】約6万5000円
  • 【遺産1億円(1人5000万円)】約7万9000円

※試算の前提:遺言で財産を受け取るのは子2人だけで、半分ずつ受け取るものとします。原本を紙に出力したときの枚数による加算、正本・謄本の交付の手数料(電子データは1通2500円、書面は1枚300円)は含めていません。

例)遺産を子2人に半分ずつ分ける公正証書遺言の手数料の目安1/1

例)遺産を子2人に半分ずつ分ける場合 公正証書遺言の手数料の目安(2025年10月1日からの額)。遺産1000万円なら約3万9000円、2000万円なら約5万3000円、3000万円・4200万円・5000万円ならいずれも約6万5000円、1億円なら約7万9000円(試算)。

出所:e-Gov法令検索「公証人手数料令」、日本公証人連合会「Q7.公正証書遺言の作成手数料は、どれくらいですか?」をもとにLIMO編集部作成

このほか、病床で作成した場合は遺言加算を除いた手数料に50%が加算されることがあり、公証人が自宅や施設などに出向く場合は、日当(1日2万円、4時間以内は1万円)と交通費がかかります。